FGかふぇ

読書やらカフェ巡りが趣味。読んだ本、行ったカフェの紹介がメインのブログです。ごゆるりとどうぞ。

2018年5月4日公開『ラプラスの魔女』の映画パンフレットをGETした【東野圭吾】

凶器は知性×動機は愛×殺人を証明せよ

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【表】

『凶器は知性』ですか...心魅かれるキャッチだこと...。



先日、映画館で東野圭吾の『祈りの幕が降りる時』を観てきました。その時に2018年5月4日に映画公開される『ラプラスの魔女』のパンフレットが置いてあったので頂いてきました。


─『ラプラスの魔女』紹介─

─映画の感想─

─原作と映画の違い─


主演が発表されたときには、櫻井翔さん、広瀬すずさん、福士蒼汰さん...と豪華なメンバーだなぁと思いました。


ただ、櫻井翔演じる地球学者の青江修介はもう少し歳がいっているイメージだったので、正直違和感があるなぁと思いきや...


ありですね(決してディスってる訳ではない)



見にくいですがしっかり煙があるのも確認できます。細かいですね。原作を読んだ方は察するものがあることでしょう。





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【裏】

裏面は『ラプラスの悪魔』についてと、出演者たち!

ラプラスの悪魔

19世紀、フランスの天才数学者
ピエール=シモン・ラプラスは言った。
「ある瞬間の全物質のエネルギーを知り、計算できる知性が存在するならば、その知性には未来が全て見えているはずだ。」
─未來に起こる出来事をすべて予知できる者。
神にも等しき存在を、
のちの学者は[ラプラスの悪魔]と読んだ。

登場人物

①青江 修介/櫻井 翔
地球科学の専門家、大学教授。雪山で起きた硫化水素中毒死の事故調査を警察から依頼される。発生場所を調べ、事件性なしと判断するが......。

②羽原 円華/広瀬すず
事件の発生場所に現れて、そこで起こる自然現象を言い当てる、謎の女。甘粕謙人を探しており、青江に協力を頼むのだが......。

③甘粕 謙人/福士蒼汰
行方不明の男。一家硫化水素中毒死事件の生存者。母と妹は中毒死していたが、昏睡状態で発見される。奇跡的に回復を遂げた後、失踪。

④奥西 哲子/志田未来
青江の助手。無愛想でつっけんどんだが、陰では、お人好しで天然の青江をいつも心配している。

⑤水城 千佐都/佐藤江梨子
第一の事故で死亡した映像プロデューサー・水城義郎の妻。元銀座ホステスで、財産目当てと噂されていた。

⑥桐宮 玲/TAO
円華を追跡する女。円華の能力の秘密を知る数少ない人間のひとり。武尾の依頼主。

⑦中岡 祐二/玉木 宏
事件の担当刑事。硫化水素中毒死は事故ではなく、遺産目当ての殺人ではないかと疑っている。

⑧武尾 徹/高嶋政伸
元警察官で、いまは要人の身辺警護=ボディーガードを請け負っている。桐宮の依頼で円華を追跡している。

⑨羽原 美奈/檀 れい
円華の母。北海道で発生した巨大ハリケーンに巻き込まれ死亡。

⑩羽原 全太郎/リリー・フランキー
脳外科医。脳神経細胞再生の第一人者。昏睡状態で搬送された甘粕謙人の担当医として治療を行っていた。円華の父。

⑪甘粕 才生/豊川悦司
かつて天才と謳われた映画監督。留守中に硫化水素事故で妻と娘が死亡。そのショックから立ち直れず、表舞台から姿を消した。謙人の父。


いやはや他の出演者さんたちも豪華だこと...。



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【中身】

10の謎

1.事件現場の地質学的共通点

2.警察の捜査方針

3.甘粕家の事故の真相

4.行方不明の青年

5.追跡者の正体

6.被害者2人のつながり

7.未亡人の秘密

8.記録を消された外科手術

9.なぜ未来を予知できたのか

10.自然現象で人が殺せるか

10個も謎が提示されていたんですね...小説を読んでいるときは全然気にしていませんでした。


だいたいどこのシーンか分かります。青江と円華が寄り添ってるこのシーンは...いや、これ以上は止めておきましょう。



おわりに

映画、そして文庫本も2018年2月24日に発売され話題沸騰中の『ラプラスの魔女』


是非とも映画館に足を運んでみては?
また、この機会に小説を読んでみては?


私は5月4日に必ず行こうと思います。GWの楽しみが一つ増えました。



関連記事





『アルテミス』の感想を好き勝手に語る【アンディ・ウィアー】

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2016年に日本で映画化された『オデッセイ』(小説名は『火星の人』)は火星でのサバイバルを描いたもので、火星版DASHとも呼ばれ話題になった。



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その作者アンディ・ウィアーが放った第二作、月面都市を舞台にした『アルテミス』の感想を語っていく。

未読の方はコチラをどうぞ

感想

アメリカンジョークのきいた軽いノリに、皮肉の効いた表現が癖になる。しかし描いているものは命を懸けた「月面ミッションインポッシブル」


最初に月面都市「アルテミス」そして「アポロ11号 ビジターセンター」などの地図が載っている。


それを見るだけで、「この球体でどんなことが起きるのだろう?」と想像が掻き立てられる。


そして、いきなりジャズのスーツトラブルから始まり、一気に物語に引き込まれた。

ジャスミン=バシャラ

彼女のキャラが最高に好き。何があってもへこたれない性格、有能すぎるほどの技術と知恵と頭の回転、どんな場面でも見せるユーモアなセンス、そして普段の彼女からは想像できない涙...。


魅力的な彼女に振り回される物語が魅力的でないことがあるだろうか、いやない。


月面での派手なアクションが目をひくのはもちろんだが、それ以外の場面でも彼女の有能さが光っている。


私が印象に残ってるシーンの1つが、(上)巻のラスト~(下)巻で描かれている「ジン・チュウ」が泊まっているホテルを訪れるシーン。


泊まっているホテルを予想する思考力、部屋番号を知る技術と度胸、そしてZAFOの箱を開ける記憶力と推理力は一流の探偵を思わせた。

陰謀

まさにあらすじに恥じない陰謀への巻き込まれっぷりだった。


収穫機の破壊の時点で十分「危ない所に足を突っ込んでるなぁ」と思っていたのに、そこからは歯車が回りだしたように怒濤の展開。


「製錬所の破壊」「クロロホルムからの救助」とまさに不可能と思われるミッションの連続にワクワクが止まらない。後半はノンストップで読み進めてしまった。


親子愛

インパクトのあるミッションに隠れているが、ジャズと父・アマーの親子愛もこの作品の魅力の一つだと思う。


職人気質の父親と、父親とは正反対の性格のジャズ


ジャズが100万スラグの報酬に飛び付いたのは自分の快適な生活のためという自己中心的な事だと思っていたが(もちろんそれもあるだろうが)父親の工房のためだったとは...。


特に印象に残ってる場面

父親が自分をどれだけ愛しているか知るチャンスに恵まれる人はあまりいないと思う。でもわたしはそのチャンスに恵まれた。ふつうなら四五分で終える仕事に、父さんは三時間半かけた。父さんは、ほかのなによりもわたしのことを三三六%増しで愛しているということだ。
わかってよかった。

(引用:アルテミス〈下〉P125/アンディ・ウィアー)


「男なら背中で語れ」ではないが「職人なら仕事で語れ」といった感じ。言葉ではなく自らの積み重ねてきた仕事で娘に想いを伝える父親...カッコいい!


ジャズのユーモアも相変わらず。


おわりに

『火星の人(オデッセイ)』と同様、『アルテミス』も20世紀フォックスで映画化が決定している。


また、アルテミスを舞台にした続編の構想もあるということで今後とも月面都市『アルテミス』から目が離せない。


関連記事

『黒猫の小夜曲(セレナーデ)』の感想を好き勝手に語る【知念実希人】



【小夜曲】さよきょく:セレナーデ
・オペラ風の軽い楽曲。
・恋愛の歌曲。



知念実希人「死神」シリーズ第2段、『黒猫の小夜曲』の感想を語っていく。ネタバレは考慮していないので、未読の方はご注意を。





感想

まず表紙に目を奪われました。キレイの一言。表紙に魅かれて買ったと言っても過言ではない。そんな魅力的な表紙に負けない心暖まる作品でした。

クロ

クロはちょっとまぬけだが憎めない存在、というのが第一印象。人間とその魂への考え方は合理的で、あくまで自分の仕事が最優先。


そんな仕事優先主義の考えが、今までの『案内人』としての立場ではなく『黒猫』として人に触れることで徐々に心境・考え方が変化していく様子が印象的でした。


人間は『我が主様』の元へ運ぶ「荷物」としか認識していなかったクロが、人間との関わりを経て考えを改めていく。


人間目線でなく、死神目線だからこそ人間の愚かさや尊さ、またそもそもの、人生とは何か?人間とは何なのか?ということをクロを通して読者に気付かせ、考えさせられる。


特に印象に残っているのは

『種の進化はあくまで結果論だからね。君たち個人個人がすべきことは、与えられた時間を必死に悔いなく生きることなんだと思うよ。そして次のジェネレーションの誰かが、その想いを繋いでいってくれる。そうなれば、その人生にはきっと意味があったことになるんだろうね』

(引用:黒猫の小夜曲 P260/知念実希人)

人間は最初からなにかのために存在しているわけではない。与えられた短い一生の中で、自らの存在理由を必死に探していかなければならないのだ。

(引用:黒猫のセレナーデ P274/知念実希人)


連なる陰謀

一章ごとに「未練」を解決していくが、関係ないと思われていた一つひとつの事件が最後に繋がっていく時には、ハラハラと共にもう読む手が止まらなかった。


最初は魂(死者)と会話が出来るということで、「それでミステリーとして成立させられるのか!?」と思いながら読んでいたましたが...。


しかし、設定がよく練られている甲斐あってか、そんな心配は無用で最後まで違和感なく読むことができました。


最後まで2転3転と飽きさせない展開。
ちなみに私は最後まで犯人が誰なのか、わかりませんでした...。


最後に

第一作、レオが主人公の『優しい死神の飼い方』から読んでおけばよかったなと少し後悔しています。


もちろん『黒猫の小夜曲』からでも楽しめましたが、前作からのキャラクターが活躍している所を堪能するには、前作を知ってるのが大前提ですからね。


しかし、それを差し引いても読了後には心がじんわり暖まる満足いく作品でした。


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『危険なビーナス』の感想を好き勝手に語る【東野圭吾】


「ごめん、好きにならずにはいられない」
失踪した弟の嫁に会った瞬間、俺は雷に撃たれた
解けない謎が、出逢うはずのなかった二人を近づける

(引用:危険なビーナス 帯/東野圭吾)





2016年に発売された東野圭吾な作品『危険なビーナス』の感想を語っていく。ネタバレは考慮していないので、未読の方はご注意ください。



目次

感想

帯のキャッチを見てまず「不倫ものかな?」と考えていましたが予想とはまったく違う展開、事実が待ち受けていました。

──登場人物

登場人物が多く、しかも矢神家の人間が一気に出てくるので把握しきれず、行ったり来たりして読むことになりました。


人間関係、家族関係がわかりずらいと感じた方も多かったはず...そんな中、相関図をまとめて下さっていた方を発見!!



(参照:東野圭吾「危険なビーナス」 | applejamな休日)

あなたが神か...これを見ながら読めばわかりやすかっただろうに...。


家系図を見て改めて「矢神家ドロドロすぎやろ!!」って思ってしまいます。




──未知×未知=

唐突に出てくるミステリアスなワードに知的好奇心をくすぐられました。日常生活ではまず目にすることがないだろうワードに出会えるのも東野圭吾の好きな所。説明も噛み砕かれていてわかりやすいですし。


今回でいえば『サヴァン症候群』『ウラムの螺旋』『フラクタル図形』あたりですね。


このような未知と未知が組み合わされた話すごくワクワクして、ラストが近いこともあってか手が止まらずどんどん読み進めてしまいました。


...しかし
専門的な知識を持った方からすると、『ウラムの螺旋』と『フラクタル図形』を結びつけるのは無理があるとのこと。また『寛恕の網』と『リーマン予想』の関連もないだろう...と。

(参照:退職教授の見果てぬ夢: ウラムの螺旋)


元数学者の方でとても詳しく説明がなされています。まぁ私は「なるほど、わからん」状態。エセ理系人間の私では理解しきれません。


ただ、知識があってかつそれを証明できるというのは本当に羨ましいです。勉強になりました、ありがとうございます。


──違和感の残るラスト

ラストの怒濤の展開、他の方の感想を見ていると酷評がちらほらと見受けられましたが、私は満足して読み切ることができました。


楓の正体については、色々と予想を巡らせて読んでいて、黒幕寄りの予想でしたが...真逆でしたね、見事にやられました。


伯朗の動物病院の元に楓が訪れるという締めも余韻が残って好きです。その後どうなっていくのか考えてしまいます。


違和感があったのが、優磨と明人のキャラが少し気になりました。優磨のイメージが子供時代の生意気...というか、子供らしからぬ不気味な人間なイメージが強く残っていて、明人にしてもいいイメージがあまりありませんでした。


それが蓋を開けてみれば、明人はビックリするくらいの好青年っぷりだし、優磨にしても「二人で協力して矢神家を復興させよう!」というのも、なんだが180度人が変わったようで違和感を覚えました。





最後に

2015年『ラプラスの魔女』
同じく2015年『人魚の眠る家』
そして2016年『危険なビーナス』


3作連続で脳・脳科学を取り上げた話が続いています。


『ラプラスの魔女』はフィクション要素が強く、『人魚の眠る家』『危険なビーナス』はリアルに寄せた作品という印象。


このうち2つ、『ラプラスの魔女』と『人魚の眠る家』は映画化が決定していますが...『危険なビーナス』はどうでしょう...?


東野圭吾作品こ映画化ラッシュが続いているところですが、『危険なビーナス』はあまり映画で映えなそう。というのが私の印象なのですがどうでしょう?


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『人魚の眠る家』の感想を好き勝手に語る【東野圭吾】

「今、我が家に......うちの家にいる娘は、患者でしょうか。それとも死体なのでしょうか」

(引用:人魚の眠る家 P293/東野圭吾)



2018年11月に映画公開が決定した東野圭吾の『人魚の眠る家』は作家デビュー30周年を記念して書かれた作品でもあります。


気になってはいましたが読めていなかったこの作品。映画化というとこで、この機会に読んでみることに。


以下ネタバレ考慮せずに書いていくのでご注意ください。


ネタバレなしの紹介はコチラ


目次

感想

予想以上に重かった

単行本の購入ということで背表紙にあらすじがないこと、またネットの評判等もまったく見ずに読み始めたので、こんなに重い話とは思いもしませんでした。


人の死とその周りの人間関係を描いている以上そうなりますよね。


所謂、植物人間状態は死ぬ事よりも親族からしてみれば辛いことなのかもしれません。


また脳死判定や臓器移植法についてなど知らなかった事のオンパレード。少し調べてみると、臓器移植法の改正は実際に2009年に行われていて、現代の日本における問題を投げかけている作品でもありました。


この作品を読んで一番考えされられるのは、自分が両親の立場だったらどのような決断をするのかでしょう。


私としては、延命はさせないと思います。そして臓器移植は...やはり抵抗がありますね。物語の中でも言っていましたが、理性的には良いと分かってても、いざ我が子を...となると難しいです。


自分自身、無関係のままとは言い切れないですからね、勉強になりました。


「脳死」や「死」を目の前にして

「脳死」や「死」について、さまざまな登場人物から見ることができます。自分がどの立場からこの物語『人魚の眠る家』を読むかによって印象が変わってくる作品であると思います。


母の視点では「心臓が動いているし、成長している。」と、娘は生きていると信じ続ける思い。


夫の視点では、妻の行き過ぎたほどの娘への思いに苦悩する姿。


弟の視点では、人形のような姉と面倒をみる母を受け入れきれない様子。


などなど、一人の「死」「脳死」によって描かれる登場人物たちの思い...。


始めのうちは私も薫子と同じで、奇跡が起きて目覚めてほしいという気持ちだったのですが、特別支援学校の入学や腕を星野の協力で動かすなど、薫子の行動がエスカレートしていくうちに「もうやめてくれ...痛々しくて見てられない」という感情が大きくなっていきました。


娘の奇跡を信じての行動というのは分かっています。本人も自己満足であるというのは承知の上。だがしかし、私は見ていられませんでした。


結局私は薫子に感情移入することは出来ず、第三者視点で物語を読んでいました。

ハッピーエンド?

多少ベタな気もするし、予想もつきやすいラストですが私は好きな終わりかたでした。


全体的に暗いムードな『人魚の眠る家』もしこれで報われないラストだったら3日間は引きずったかもしれません。(基本ハッピーエンドが好きなので)


一つ気づいたことがあって、この『人魚の眠る家』の単行本、表紙とカバーが若干違いがあります。



【左:表紙 右:カバー】


カバーの方には門の中に薔薇が、そして薔薇の葉も描かれていますが、表紙のほうは、門しか描かれていません。


想像ですが、薔薇は瑞穂の魂を指しているように思いました。カバーのほうは瑞穂がまだ家で眠っている時の様子。そして表紙は息を引き取った後の様子。


播磨家には、もう瑞穂の魂はありませんが、薔薇の香りと共に彼女の魂の一部は彼に宿っているのだろうな、と。


最後に

東野圭吾の作品には″脳″を取り扱うものがいつくもあるが、そのなかでも特にリアルな作品でした。


次は映画館で楽しもうと思います。


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【オススメ記事】






『図書館の魔女 合同感想本』は原作ファンには堪らない愛が詰まった一冊だった

『十人十色』とはよく言ったもので、物語の感想一つとっただけでも、視点・表現・考え方など「こんなに違いがあるのか」と思わずにはいられない。


『図書館の魔女』の世界に魅せられた10名によって綴られたこの感想本は、あなたをもっと『図書館の魔女』のことを好きにさせるはずだ。


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『図書館の魔女 合同感想本』とは?

著者・高田大介による長編ファンタジー『図書館の魔女』及び『図書館の魔女 烏の伝言』の感想をまとめた本である。


サークル・紫向屋のさよさんと寄稿者9名、合計10名の『図書館の魔女』に関するイラスト・感想・考察が綴られている。


2018年1月21日文学フリマ京都にて出店・発売され、現在でも通販で購入することができる。


私は是非現地で直接買いとは思っていたものの、残念ながら京都まで赴くことはできず...埼玉からは流石に遠すぎました...。だがしかし個人でも通販ができる時代なんですものね、いい時代になったものです。おかげさまで一足遅くなりましたが購入することができました。


表紙

鮮やかな色に『図書館の魔女』文庫本を思わせる緻密な幾何学模様。ひらく前からもうわくわくが止まりません。並べてもいい感じ。
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並べて気づいたのですが、書体も字の並びも同じなんですね。


在庫のほうも少なくなってきている、とのことなので興味が湧いた方はお早めにどうぞ!『図書館の魔女』ファンならたまらない一冊だと思います。


『図書館の魔女 合同感想本』販売ページ
紫向屋*MurasakiMukouya* - BOOTH(同人誌通販・ダウンロード)
(追記:2018年2月24日をもって売り切れとなりました。)


感想

感想の″感想″になってしまうが、僭越ながらみなさんの感想・イラストについて一人ひとり私なりの感想を述べていく。

さよさん

共感、とにかく共感しました。私が思ってたこと、感じていたことを余すことなく...私もこんな感想が書きたかった...。


「高い塔」の謎
私もとても気になります。螺旋の回廊のはずなのに行きと帰りが同じ向き...一方通行にして不可逆...どうなっているのか想像もできません。


第三作は『霆ける″塔″』ですからね、烏の伝言では登場しなかったキリヒト、ミツクビの動向など気になる事ばかりですが、今まであまりスポットのあたっていない「高い塔」についても注目したいです。


そして...漫画の中のマツリカとキリヒトがいとおしくてたまらない!!文章で何度も読んでいたので、次の展開も分かっている。セリフもほぼほぼ分かる。なのにとても新鮮でした。


漫画の中の二人のやり取りを見ていて『図書館の魔女』という物語が好きなのと同じくらい、マツリカとキリヒトの二人が好きなのだな、と気づかされました。もっと漫画の『図書館の魔女』が見たいです!よろしくお願いします(失礼)


明(みん)さん

迫力があってカッコいい...今にもマツリカの指を鳴らす音が聞こえてきそうです。キリンとハルカゼだけではなく、それぞれが好きな蝶と鉱物まで描かれていて、見ていて飽きません。


私のキリヒトのイメージは、イラストよりもう少し幼いイメージで、何年か後にはイラストのようなイケメンな青年になるかなぁと、思わず妄想が膨らみました。


図書館メンバー4人が勢揃いな素敵なイラストありがとうございます!

鼓十音さん

詩のような形式が美しい...


「この物語が終わってほしくない」からの一節がまさに4巻のラストを読んでるときの私でした。


そしてマツリカとキリヒト、二人の関係を書いた文章が自分でもわからないくらい胸に刺さりました。


特に最後の部分ですかね。私も二人がひとときでも背負わされた定めを忘れ、平穏な時を送れることを願っています。


ふじさん

まず20ページのイラストに目を奪われました。孤独そうなマツリカに始まり、キリヒトと手を重ねるようになり、最後には皆で食卓を囲んでいる...。イラストだけで物語の流れを感じました。


食卓を囲んでるイラストがそれぞれの個性が現れていて特にお気に入りです。


2巻のラストシーン...いいですよね。この長い物語の中でマツリカが唯一、涙を...そして弱さを打ち明けるシーンのように思います。印象に残らないはずがありません。



アトリさん

思わず「なるほど」と唸ってしまいました。恥ずかしながらアトリさんの感想を読んで初めてキリンの軍師としての凄さを理解することができました。


今までに様々な軍師を見てきたアトリさんだからこそ見えた、気づいたキリンの素晴らしさと覚悟。その考えに触れることができ、私も衝撃を受けました。


確かに彼女は『最高の軍師』ですね。この感想のおかげでキリンのことがもっと好きになりました。烏の伝言では残念ながら出番はありませんでしたが、第三作、私も心待ちにしています。

よいこさん

イラストだけで、「あぁ、この絵はあのシーンだな、この絵はあそこかな?」と頭に浮かびました。


特に好きになったのは、マツリカが魚の大きさを「これくらい!」と言ってる笑顔の絵とニザマから帰って来てイラムのスープをしみじみと飲んでいる絵です(違っていたらごめんなさい)


私が一番を心魅かれた部分も、よいこさんと同じでマツリカとキリヒトの関係だったので、何度も頷きながら読ませていただきました。



yoanさん

キャッチコピーに一目惚れしました。是非ともパk...参考にしたいなぁと。


『図書館の魔女』を知らない方が見ても興味をひかれる内容で、『図書館の魔女』を読んだことがある方が見れば、二人の成長を感じられるような素敵なキャッチだと思います。

駒々真子さん

ハルカゼの考察がもう納得の一言。一人の登場人物に対してこれほど深く掘り下げた考察・想いを読めてとても嬉しく思います。


「魔女の想像を越えていく大胆さを持っている」
「色んなものを拾い上げる」
そして、「ハルカゼの役割」
確かに...なるほど、と思わずにはいられませんでした。


ハルカゼはマツリカ以上にマツリカの事を分かっているように、駒々真子さんはハルカゼ以上にハルカゼを分かっているのでは...とさえ思ってしまいました。


ともさん

凛々しいマツリカ様がカッコいい!!また場所が書斎というのもツボでした。


本編にはあまり登場しない書斎。図書館の広大な感じも好きですが、書斎のこの秘密基地チックな感じがとても好きです。まさに″本で出来た巣″。


無造作に重なってる本
螺鈿の机
何かを探しているようなキリヒト


思わずじっくりと眺めてしまいます!


(この場を借りまして、Twitterで拝見したのですが、ぐるぐるとしょまじょのようなデフォルメ絵もとても可愛かったです!)

ふにょふぇさん

細かい所まで読み込んでいるなぁ、と思いました。キリヒトと牛目については私もとても気になっていました。今後のポイントになってきそうですよね。ただ、セトさんですか、まっかく気が付かなかったです。


イラストのほうからも文章のほうからも衛兵愛が伝わってきます。薄々気付いていましたが...ヴァーシャ大好きですよね!?


とくに36ページのイラストが好きです。仮面の下の笑顔、誰がその紐を結んでいるのだろう?いつ頃の彼なのだろう?と考えずにはいられませんでした。

最後に

素晴らしい本をありがとうございました。『図書館の魔女』という物語と出会えたこと、またそれを通じてこのような感想本に出会えたことを本当に嬉しく思います。


登場人物たちの新しい一面を知ることができ、また改めて物語の緻密さ、″言葉″の深さを確認することができました。十名の方には感謝の限りです。


関連記事




『眼球堂の殺人』の感想を好き勝手に語る【周木律】

神でさえも、ただ下記写すことしかできなかったものが、ザ・ブックなのさ。だから君も、神の実在はともかく、ザ・ブックの実在だけは信じたほうが良い。いや、信じろ

(引用:眼球堂の殺人 P19/周木律)




第47回メフィスト賞を受賞した『眼球堂の殺人』の感想を語っていく。本格推理物であり理系ミステリーかつ異形建造物...とかなり詰め込まれた作品。内容にはがっつり触れていくので未読の方はご注意ください。


また、森博嗣の『笑わない数学者』
アガサ・クリスティーの『アクロイド殺し』のネタバレにも多少触れていますので、ご注意ください。


感想

最初に驚いたのは眼球堂のスケールの大きさ。表紙を見たイメージだと眼球をモチーフにした丸い建物かと思っていたかが、想像を上回っていた。


上から見るとまさに眼球そっくりな奇怪なデザインに、見取り図を見ただけでこれからこの眼球堂でどんな事件が巻き起こるのだろう、と好奇心が押さえられません。


また要所要所に図が挟んであり、事件の現場となる眼球堂、また殺人現場も鮮明にその場面をイメージすることができるのも良い。


結論から言えば、違和感を覚えるところもあったが、非常に面白かった。十和田の数学を応用した″証明″はテンポよく、なによりラストのどんでん返しはまるで予想していなく、度肝を抜かれた。


何故、眼球堂なのか?
不規則な柱の意味は?
二重扉の訳は?
どのように殺人が行われたのかのか?


多くの謎が提示されるが最後はキレイにまとめられていた。


やはり印象に残っているのは事件の舞台となる眼球堂。前述したようにスケールの大きさにもワクワクさせられたし、なにより目の性質まで共通点を持たせて表現されているのには驚愕もの。


目が回る

目が泳ぐ
盲点


正直「やられた!」と思った。




残念だった点をあげると、主人公である十和田の他に集められた人物が各界の天才たちと言われる割には印象に残らなかった。


それぞれが議論を重ねる場面があったが、なんだか表面上だけの薄っぺらい印象をうける。




『笑わない数学者』

森博嗣といえば、『すべてがFになる』のS&Mシリーズが有名だ。S&Mシリーズ第3作目が『笑わない数学者』という作品なのだが、『眼球堂の殺人』を読んでいて頭に浮かんだのがこの『笑わない数学者』だった。


不思議な館、回転、どんでん返しの真犯人...と、イメージとして重なる部分が多かったです。あとで調べたところ著者の周木律さんは講談社のHPで影響を受けた作家は?という質問に森博嗣さんを挙げていました。なるほど、納得です。


そして、一番衝撃だったのがやはり最後に明かされた陸奥愛子の正体。″堂シリーズ″として続編が出ているのは知っていたので、物語にちょくちょくと名前が出てきていた善知鳥神は、今後でてくるのかと思いきや...まさかの展開。


あれですね、アガサ・クリスティーの『アクロイド殺し』で有名な論争となった叙述トリックを思い出しました。


最後に

すべてを知った上でもう一度読み返したくなる、と思える作品でした。


また、続編として
双孔堂の殺人
五覚堂の殺人
伽藍堂の殺人

とすでに発売されているので、そちらのほうも読んでみたいと思ってます。


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