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【映画】『ラプラスの魔女』の感想を好き勝手に語る【東野圭吾】


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2018年5月4日に映画公開された、東野圭吾の『ラプラスの魔女』


小説は何度も読み返した私の好きな物語。今回は映画の『ラプラスの魔女』の感想を重要なネタバレなしで語っていく。


小説の感想などはコチラをどうぞ。
─感想─

─紹介─

─原作と映画の違い─

感想

さて、一言で言うと物足りない感がある


というのも、原作を知ってしまっているからというのはある。単行本450ページ分の結構な分量を2時間の映画にまとめるのだからしょうがないというのもあるが...。


原作をカットしオリジナルを入れるのは、時間的な制約のある″映画″という性質上仕方がない。


「物理学を用いることで、未来の状態を完全に予知できる」というタイトルにもなっている『ラプラスの悪魔』の能力。


映画『ラプラスの魔女』はその『ラプラスの悪魔』の能力ついての魅力に注力した映画、といった印象を受けた。



そういった意味では映画で初めて『ラプラスの魔女』を楽しむ方からすれば満足する作品なのかな?


原作では刑事・中岡の捜査の様子などが結構な割合で挟まれているので、それをカットしてサクサク進む映画は、スピード感がありテンポがよい。


2時間でまとめることを考えるとベストに近い構成になっていると感じた。


まぁそれにしても『ラプラスの悪魔』に絞るなら能力についてのシーンをもう少し増やしても良かったのではないかなぁと思うところもある。


最後に

映画しか見てない!って方で、今回の『ラプラスの魔女』の映画が面白かったと思ったなら是非とも原作を読んでみることをオススメする。






関連記事


『ルパンの娘』の感想を好き勝手に語る【横関 大】



「華、自分の胸に手を当てて、よく考えてごらん。あんたが幸せになるんだったら、私はどんな鍵だって開けてあげるよ」

(引用:ルパンの娘 P378/横関 大)




今回は横関 大の『ルパンの娘』の感想を語っていく。ネタバレは考慮せずに書いていくので、未読の方はコチラからどうぞ。

【『ルパンの娘』あらすじ・紹介】


目次

感想

『ルパンの娘』というタイトルに一目惚れして購入したのがきっかけ。


『泥棒一家と娘』と『警察一家の長男』の恋愛事情。泥棒一家の祖父が殺害された真相、という二つの見所を備えた作品。


物語のテンポもよく読みやすく、どんどん引き込まれてあっという間に読みきってしまった。

泥棒と警察 二人の恋の行方は…?

なんといっても一番気になったのは、天下の泥棒一家で育った三雲 華と警察一家で育った桜庭 和馬の関係。


泥棒と警察という、水と油の関係。まさに叶わない恋...叶えてはいけない恋に落ちてしまった二人がどうなってしまうのか。


華自身は犯罪行為に自ら手を染めてはいないが、家庭環境を考えれば警察官の和馬と結婚できるはずがない。


普通の家に生まれていれば叶うはずの恋が、特殊な家庭環境のせいで報われることができない。その華の葛藤がなんとも切なくもどかしい。


両家の顔合わせの際に、「何故華は両親に相手が警察官だというのを告げなかったのか?言いづらいのはわかるが流石にそれはないだろう」と読んでるときは思った。


しかし今思えば、あえて伝えないことが、泥棒一家に生まれたことで普通の恋すらできなくなってしまったことへのささやかな反抗だったのかもしれない。

散りばめられた謎

二人の恋の行方も気になるところだが、物語に散りばめられた謎にも興味をひかれた。

  • 何故、華の祖父・巌の遺体は顔をつぶされていたのか?
  • 巌と和馬の祖父・和一との関係は?
  • 巌たちが大学生のときに起きた事件とは?
  • その事件と現在の事件との繋がりは?
  • そして、真犯人は誰なのか?


華と和馬の恋愛事情の裏で巻き起こる事件。このミステリー要素がしっかりと構成されているからこそ、二人の様子が映えるのかもしれない。



ただ、真犯人について...これが残念だったかな。


実行犯である巻。彼は和馬と一緒に捜査をしていた警察官だし、物語中に何度も登場している。


しかし、殺人を唆した人物がその祖父であると言われても、今まで全然登場していなかった人物がいきなり「実は真犯人でした」と言われても、なんだか突拍子もない感じがしてしまった。



ラスト

結婚式中に公開推理ショーをやるなんて、やること大胆すぎてワクワクしてしまった。


ただ、新婦のエミリには同情してしまった。せっかくの結婚式を台無しにされてしまったあげくに、身内からは犯罪者が出て、更には結婚もなかったことに...。


彼女がこの物語、一番不孝な人物に思えてならない。


それと華と和馬、二人の祖父が想像以上にくせ者だった。完全にだまされた。


すべてがこの二人の手のひらの上だったのは...。確かに言われてみれば、『伝説のスリ師』とも恐れられる人物が簡単に殺されるってのも変な話か。


三雲家、桜庭家ともにハッピーエンドで締め括られてていて後味もよく読み終えることができた。




最後に

タイトルに興味をもち、あらすじで引き込まれて、最後までワクワクしながら読むことができた。


小説でも良かったが、映像化によってより映える物語だと思った。


是非、著者の他の作品も読みたくなった。

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【オススメ記事】






人類の未来を解き明かす!『オリジン』の感想を好き勝手に語る【ダン・ブラウン】


″敵がいる? いいことじゃないか。それは何かのために立ちあがったことがある証だ″。

(引用:オリジン〈上〉P326/ダン・ブラウン)



まちに待ったダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズ第5弾、『オリジン』の感想を語っていく。ネタバレありなので未読の方はコチラをどうぞ。


【『オリジン』のあらすじ・紹介】


目次

あらすじ

宗教象徴学者ラングドンは、スペインのビルバオ・グッゲンハイム美術館を訪れていた。元教え子のカーシュが、“われわれはどこから来たのか”“われわれはどこへ行くのか”という人類最大の謎を解き明かす衝撃的な映像を発表するというのだ。
カーシュがスポットライトを浴びて登場した次の瞬間、彼は額を撃ち抜かれて絶命した。カーシュ暗殺は、宗教界によるものか?もしくは、スペイン王宮の差し金か?かくして、誰も信用できない中で、ラングドンと美貌の美術館館長・アンブラは逃亡しながら、人工知能ウィンストンの助けを借りて謎に迫る!

感想

帯には
「ダ・ヴィンチ・コード」を超える面白さ
とあるが、好みの問題はあるけれども私は「ダ・ヴィンチ・コード」派。


勘違いしてもらっては困るからはっきり言うが面白いか、面白くないか、で言えばもちろん面白い


一つの作品と見れば面白い。しかしそれが「ダ・ヴィンチ・コードシリーズ」と言われると、なんだか少し物足りない。


それは私が『ダ・ヴィンチ・コード』のようにいつくもの暗号を解き明かし、真相に近付く...といったストーリーが好きだからだろう。


しかし
「われわれはどこから来て、どこへ行くのか──。」
進化論と人工知能をテーマに描かれた壮大なストーリーは満足のいく一冊だった。

──われわれはどこから来て、どこへ行くのか

今回の大きなテーマである人類の起源と、そしてその行く末。


「われわれはどこから来たのか?」それに対するカーシュの解答は、さほど驚くほどのことではなかった。以前から漠然と聞いたことがあること、それの明確な証拠を提示した。といった印象。


だがその解説で出てきたエントロピー...無秩序さの話などは非常に興味をひかれた。


「われわれはどこへ行くのか」これはもう...面白い。

「人類は絶滅に瀕している。われわれの知る人類は五十年後には姿を消している」これを目にしたときは「いやいや、それは流石にないだろう」と思ったが、カーシュのプレゼンテーションを聞いて納得した。


人類とテクノロジーの融合
五十年後かはわからないが「確かに...」と思わざるをえない。


今ではスマートフォンの存在は欠かせないし、VRゴーグル等の新技術、スマートスピーカーなどのAIも家庭に普及し始めていている。


しかもそれらが現れ、発展を遂げてきたのがこのたった十数年というのを考えると技術の発展は凄まじい。


そしてウィンストンの活躍、性能を目の当たりにすると「そんな時代がくるのかもなぁ」と思わされる。


──黒幕

私の予想はカーシュの「より多くの人々に自分の大発見を伝えたい」という願望をウィンストンが倫理を無視した歪んだ方法(カーシュを殺害することで注目を集める)で実現させたのではないか?AIの暴走を描いているのか?と考えた。


他に黒幕の候補が考えられなかったし、どんでん返しのダン・ブラウンの手法を考えれば、予想はそこまでは難しくないと思うが...個人的には「予想はできた...が、そうであってほしくはなかった」というのが素直な感想。


所詮はAIかもしれないが的確なサポートを行ってくれるウィンストンという個体に好意があったからだ。真実をウィンストンから聞かされているときは、まさにラングドンと同じ気持ちだったと思う。


物語の終盤ウィンストンからの説明があったが、刺客であるアビラをラングドンたちのいるサグラダ・ファミリアに導いたことだけが引っ掛かっていた。


「ウィンストンは何故ラングドンたちを始末させようとしたのだろう?いや、やっぱり黒幕はウィンストンじゃないのか...?」
と散々悩まされたが、ウィンストンの説明を聞いて納得。確かに指示を無視してフェンスを越えてたわ...。


その時のウィンストンの「機械とちがって人間は、予測できない場合がありますから」という台詞がとても印象に残っている。

──エドモンド・カーシュ

ダン・ブラウンが描く犯人は、皆知的で、計画的で、己の信念を貫いていて、とても魅力的である。


今回の場合、カーシュを犯人と言っていいのかわからないが、彼もそれに当てはまる。

新しい宗教は、人生の大いなる謎の答を与える。
──われわれはどこから来たのか。われわれはどこへ行くのか。
新しい宗教は、ほかの宗教を非難する。
──カーシュは昨夜、世界じゅうのあらゆる宗教を貶めた。
新しい宗教は、よりよい未来を約束し、天国が待っていると請け負う。
──楽観主義者の未来予測。

(引用:オリジン〈下〉P303/ダン・ブラウン)

もう完璧すぎて鳥肌がたった。

ダン・ブラウン最新作品について

『オリジン』が2022年現在のシリーズ最新作なのだが、ダン・ブラウン作品を訳している越前敏弥氏のTwitterより下記のツイートが2021年12月12日にされた。

ラングドンシリーズの最新作がまもなく完成…!! 
その後に訳されて……と手順を踏むわけで、日本語版を読めるのはまだ先になるわけだが、期待して続報を待とうと思う。

最後に

未来について考えされられる壮大なストーリーに大満足だった。強いて言えば今回はヒロインの活躍が目立たなかった気が?


そして相も変わらず舞台となる現地に赴きたくなる。とくに今回でいえばサグラダ・ファミリア。


ダン・ブラウンの影響でヨーロッパへの関心がますます高まっている昨今である。









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オススメの小説で『あなたの本棚あいうえお』

先日Twitterにて「#あなたの本棚あいうえお」という面白いタグを見つけた。


文字通り、自分の所有している本のタイトルで
『あいうえお』や『あいうえお...わをん』
まで完成させるというもの。


ということで今回は小説のみで『あなたの本棚あいうえお』に挑戦してみた。

あなたの本棚あいうえお

「あ」~「こ」

あ:アヒルと鴨のコインロッカー/伊坂幸太郎
い:インフェルノ/ダン・ブラウン
う:海の底/有川浩
え:
お:オリジン/ダン・ブラウン

か:眼球堂の殺人/周木律
き:ギンカムロ/美奈川護
く:黒猫の小夜曲/知念実希人
け:幻夜/東野圭吾
こ:黒笑小説/東野圭吾


「さ」~「と」

さ:さまよう刃/東野圭吾
し:鹿の王/上橋菜穂子
す:すべてがFになる/森博嗣
せ:聖女の救済/東野圭吾
そ:空の中/有川浩

た:ダ・ヴィンチ・コード/ダン・ブラウン
ち:
つ:冷たい校舎の時は止まる/辻村深月
て:天使と悪魔/ダン・ブラウン
と:図書館の魔女/高田大介


「な」~「ほ」

な:ナミヤ雑貨店の奇蹟/東野圭吾
に:人魚の眠る家/東野圭吾
ぬ:
ね:眠りの森/東野圭吾
の:

は:パラレルワールド・ラブストーリー/東野圭吾
ひ:白夜行/東野圭吾
ふ:ブレイブ・ストーリー/宮部みゆき
へ:ペンギン・ハイウェイ/森見登美彦
ほ:星を継ぐもの/ジェイムズ・P・ホーガン


「ま」~「よ」

ま:真夏の方程式/東野圭吾
み:
む:夢幻花/東野圭吾
め:
も:

や:
ゆ:有限と微少のパン/森博嗣
よ:夜明けの街で/東野圭吾


「ら」~「わ」

ら:ラプラスの魔女/東野圭吾
り:流星の絆/東野圭吾
る:ルーンの子供たち/ジョン・ミンヒ
れ:レベル7/宮部みゆき
ろ:ロスト・シンボル/ダン・ブラウン

わ:笑わない数学者/森博嗣
を:
ん:


結果

「を」と「ん」を抜かして考えると36/44!!!

あなたのお好きな小説はあったでしょうか?


うーむ、思ってたよりいかなかった...。
全部揃ってる方は余程の読書家なんでしょうね。「ぬ」とか超難問だと思う。


残りは
「え」「ち」「ぬ」「の」「み」 「め」「も」「や」
いつかは揃えてみせる...!!


作家別で見ると東野圭吾が圧倒的の14冊。東野圭吾制覇を密かに目論んでるので、まぁ当たり前といえば当たり前の結果。


次に何を読むか迷ったときは、これを思い出して次の作品を探すのも一つの手段かなぁと。


(追記:『眠りの森』、『ロスト・シンボル』、『有限と微少のパン』をリストに追加 2018年5月26日)




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【小説】『ダ・ヴィンチ・コード』の感想を好き勝手に語る【ダン・ブラウン】



汝が聖杯を見つけるのではなく、聖杯が汝を見いだすのである。

(引用:ダ・ヴィンチ・コード〈下〉P57/ダン・ブラウン)


『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの第二作目、シリーズの名称にもなった『ダ・ヴィンチ・コード』の感想を語っていく。


シリーズ一作目は『天使と悪魔』だが何故、二作目である『ダ・ヴィンチ・コード』がシリーズの名称となっているのか?


それが納得できるほどの濃密な作品で面白いの一言に尽きる。


以下ネタバレありで感想を語っていくので未読の方はご注意を。




感想

実は『ダ・ヴィンチ・コード』を読んだのはこれで3度目になる。とはいえ以前読んだのがだいぶ昔だったのと、内容を理解しきっていなかったので新鮮な気持ちで読むことができた。


今回は『ダ・ヴィンチ・コード』を読む前にシリーズの一作目と三作目『天使と悪魔』と『インフェルノ』を直近で読んでいた。


予備知識を多少ついていたおかげか3回目の再読とは思えないほど熱中して読み進めることができた。


やはりシリーズ系統のものは忘れないうちに一気に読むに限る。


第一作『天使と悪魔』と比較するとアクションシーンは少なめで、その分を濃密な暗号につぎ込んでいる印象。

表紙

私が読んだのは単行本なのですが、インパクトがある『モナリザ』でシンプルに飾られている。


『モナリザ』に目がいってしまうが、作中に登場する暗号も書かれている。

暗号

史実を絡めた暗号がシリーズを通しての特徴である。しかし『ダ・ヴィンチ・コード』では史実に加え、数学的要素なども絡めれている。


閃き次第では読者も暗号を解けるというのはロマンがあっていい。


表紙に載っている暗号も鏡文字で閃きさえあれば読者も気付くことができる。まぁ私はまったく分からなかったが...。


序盤に登場するフィボナッチ数列とアナグラム(文の中の文字を入れ替えて、別の意味にする)の暗号


(出典:ダ・ヴィンチ・コード〈上〉P61/ダン・ブラウン)

これを見て一気に興味をひかれた。シンプルかつ完成度が高く、暗号に含まれた多義性も見事。


しかし、これを超えていったのが白と黒のクリプテックスによる暗号。


もうこれに至っては、読者が読み解くのはまず不可能。暗号解読官のソフィー、象徴学者のラングドン、宗教学者のティーピングの三人だからこそ解ける暗号。


その暗号解読の過程をたどっていくのが楽しすぎる。鳥肌ものである。


雑学

物語の本筋とは別にして、ラングドンが語る雑学も印象に残っているものが多い。例をあげれば「黄金比について」や「13日の金曜日が不吉である由来」などである。


この情報の多彩さも『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの魅力の一つだと思う。


是非ともラングドン教授の授業を受けてみたいと思ってしまう。私自身、英語ができないという点で致命的だが。



黒幕

今回も見事に騙された。誘拐までもが計算のうちだとは思いもせず...。まぁ確かに執事であるレミーが主であるティーピングに気づかれることなく隠し部屋を作ったり、盗聴機器を揃えたりするのも無理な話。


冷静に考えれば分かることだが、読んでる最中にはまったく気づかなかったので、正体が明らかになったとにはラングドンたちと同じように驚きを隠せなかった。

ラスト

「やられた!!」
と思わずにはいられない。うまくまとまりすぎてて溜め息がでる。


個人的にルーヴル美術館の登場が最初だけでなんだか物足りない感はあったのだが、最後にもってくるとは...!!ルーヴルに始まりルーヴルに終わる見事な物語だった。




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【小説】ヴァチカンを光と闇が包み込む──『天使と悪魔』の感想を好き勝手に語る【ダン・ブラウン】


「厳正なるコンクラーベ。その伝統のしきたりが一夜にしてすべて破られる」


『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの第一作目、ダン・ブラウンの『天使と悪魔』の感想を語っていく。

宗教と科学
物質と反物質
希望と絶望
天使と悪魔

相反する二つが織り成すストーリー

文句なしに面白くて、あっという間に読み終えてしまった。


以下ネタバレありで感想を語っていくので未読の方はご注意を。


目次

感想

  • イルミナティは本当に復活したのか?
  • 黒幕は誰なのか?
  • 何故、反物質があるのがバレたのか?
  • 四大元素の導く先は?


と今回も興味をひかれる謎が満載。そして史実を絡めた設定と次々現れる暗号は読んでいて飽きがこない。


──暗号

一時間ごとに一人が殺されていくという極限状態下での推理。専門分野とはいえラングドンの有能っぷりはお見事。


最近読んだ『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの『インフェルノ』と比べると暗号のボリュームがある。


四大元素に関する暗号は私にとっては必要な知識が専門的すぎて「考える」までいかず、ラングドンが解く過程をなぞるだけだった。


しかしそれでもテンポの良さと、時間制限のあるドキドキ感と、新たに触れる知識に読みごたえは抜群。


そして作中に登場するアンビグラムは感動すら覚えた。


「土:earth」


(出典:天使と悪魔〈中〉P159/ダン・ブラウン )

「空気:air」


(出典:天使と悪魔 〈中〉P205/ダン・ブラウン)


「火:fire」



(出典:天使と悪魔〈中〉P317/ダン・ブラウン )


「水:water」



(出典:天使と悪魔〈下〉P77/ダン・ブラウン )



各単語だけでもすごいと思ったのに、それをすべて合わせた「イルミナティ・ダイヤモンド」

(出典:天使と悪魔 〈下〉P77/ダン・ブラウン)


ずっと眺めてられる...。
fireとair掛け合わせてる所とか素晴らしすぎると思うのですがどうでしょう?




──ラスト

下巻のラスト半分で一気にひっくり返えった印象。コーラーが黒幕かと思っていたがカメルレンゴだったとは...今回も見事に騙された。


とは言え違和感を感じた所はあって、それがヘリコプターのシーン。ラングドンのことを置き去りにして自分だけパラシュートで降りるというのが今までのカメルレンゴのイメージとは異なった。


私のイメージは、もっと慈悲深い...というか、あの場面で人を見捨てるような人物ではないと思っていたので、そこで少し疑問は芽生えた。


コーラーがカメルレンゴが黒幕だったという映像と音声さえ残していなかったら、すべてが彼の思い描く通りになっていただろう。


自作自演といえばそれまでかもしれないが、そんな言葉ではすまされない狂気に似た執念を感じた。


事実、イルミナティを仕立てあげての計画は見事だったし、人々に信仰心を復活させたてのけたは流石の一言。


父親の隠された真実は、カメルレンゴにとっては残酷この上ないものだった。


黒幕として間接的に多くの人間を殺害した彼だが、拒否感を抱くほど嫌いになれないのは宗教について、神について説いたカメルレンゴの演説に痺れたが大きいと思う。


ラングドンのヘリコプターダイブは如何せん現実離れしすぎな感はあったが、確かに物語始めでコーラーが自由落下についての伏線を張っていたなぁと思い出した。


最後に

『天使と悪魔』は宗教と科学の対立について片寄りなく双方からの主張がなされてた印象。


前半・中盤は、暗号を解読して枢機卿たちを救うことができるのか?そして後半はイルミナティの真実と黒幕の正体は?


と、隙のない構成になっており久しぶりに時間を忘れて読みふけってしまえる作品と出会えることができた。


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【小説】『インフェルノ』の感想を好き勝手に語る【ダン・ブラウン】



『インフェルノ』日本語訳で『地獄』





歴史、美術史に疎く、今回スポットがあてられている「ダンテ」ですら名前しか知らなかった私だが、存分に楽しむことができた。


そんな私ですら面白かったのだから、元々そちらの方面に教養のある方ならさぞかし楽しめたことだろう。


ヨーロッパの歴史や美術が好きな方には、もちろんオススメできる一冊だ。だが今まで歴史や美術に興味がなかった方に逆にオススメしたいと私は思った


確かに歴史的・芸術的・宗教的にも物語中の情報量は半端ではない。有名な人物・建造物も山程出てくる。


それらが物語の進行と暗号と供に登場するので、ただ教科書を眺めているよりはよっぽど興味を持つきっかけになるし、印象にも残ると思う。



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【インフェルノのあらすじ・紹介】

目次

感想

さて、ダン・ブラウンの作品を読んだのは『ダヴィンチ・コード』に続いて2作品目。


単刀直入に言って、面白かった。


芸術・建造物の歴史を巡る謎解きでもあり、現代の社会問題を提起している作品でもある。


相変わらずラングドンは様々な場所に飛び回ることになるのだが、そのおかげかイタリアのフェレンツェには行きたくなるしトルコのイスタンブールにも行きたくなった。


再読してなお面白い。2回目だからこそ気づける箇所があって、こんなに細かな伏線が散らばっていたのかと感心する。


再読していない方は、「ゾブリスト」が登場する冒頭場面だけでも読んでいただきたい。一周してから改めて読むと、彼の行動、決意が身に染みて感じられる。

わたしが贈るのは、未来だ。
わたしが贈るのは、救済だ。
わたしが贈るのは、地獄(インフェルノ)だ。

(引用:インフェルノ〈上〉P12/ダン・ブラウン)

の本当の意味が理解できる。
「わたしが贈るのは、地獄」まさに文字通りだった。



暗号

現存する美術品や歴史的建造物をなぞっての暗号は健在。だが『ダ・ヴィンチ・コード』と比べると単純でスムーズに進みすぎな感はあった。



納得のできる予想外

とにかく予想外の連続のラストだった。
「ウィルスがしかけられていて、指定の時間までに探し出さなければならない」
って展開になったから、物語的には
「制限時間ギリギリでなんとかウィルスを見つけて一件落着になるんだろうなぁ」
と自然と考えてしまっていた。


今あるヒントからどうやって隠された場所を探し出すのか?見つけたウィルスをどう処理するのか?というのが気になっていたところに、まさかのもうウィルスは拡散されている…と。予想外すぎるでしょ。


突飛すぎる展開だと白けてしまうが、今回のような納得がいく予想外を味わえるのは、本当に面白い。


冷静に考えて本当にウィルスを拡散させたいなら、わざわざ予告なんてしないで事前に拡散させてしまえばいいことですからね。そのあたりも納得できる。


シエナが敵側でゾブリストの恋人だったというのも驚いたが、物語の全体像が明らかになっていく後半は圧巻。


人口問題

ダンテの『神曲』と供にもうひとつスポットをあてられているのが人口爆発の問題。改めてグラフを見るとゾッとする。


実際に現代で起こっている問題なだけに、他人事ではない。この人口爆発に対して警鐘を鳴らし、そして強行手段に踏み切ったゾブリスト


「世の中を変えるのは大衆ではなく、一人の天才なんだな」と。


フィクションとは分かっているものの、『生殖能力を奪うウィルス』とはゾッとする反面、よくこんなこと考えつくなぁと思った。


これ以上に速効性があり、効果的な手段は他にないのではないだろうか。黒死病とは異なり死体があちこちに転がることもないし。



この物語が指し示すように私たちは目を背けがちだが、もっと人口問題を真摯に考えなければならないのでないだろうか。

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