FGかふぇ

読書やらカフェ巡りが趣味。読んだ本、行ったカフェの紹介がメインのブログです。ごゆるりとどうぞ。

SF

傑作ぞろい!圧倒的な世界観に引き込まれるオススメSF小説4選

SF

宇宙、知的生命体、未来、タイムトラベル、パラレルワールド……。人間の想像によって生み出されたSFの世界は、そのディテールの細かさ、完成された世界観から、あたかも本当にそんな世界があるかのように錯覚させられる。 今回は、読み始めたら世界に引き込ま…

『ジェイムズ・P・ホーガン』の作品一覧と和訳されている作品まとめ【33作品】

SF

SF界の巨匠『ジェイムズ・P・ホーガン』。今回は彼の作品一覧と、邦訳されている作品のあらすじをまとめた。彼の作品に興味がある方の参考になればと思う。ホーガンの作品にはじめて手を出そうと思っているならまずは『星を継ぐもの』を読もう。話はそれから…

『天冥の標Ⅸ〈ヒトであるヒトとないヒトと〉』の感想:さぁ舞台は整った【小川一水】

SF

「大きな構図の、外側のさらに大きな構図がわかったところで、いちばん小さな手元の問題が消えてなくなる訳じゃないの。ねえ、知ってるかしら?痛みや悲しみはそれが重なると麻痺してしまうけれど、責任というものは、背負えば背負っただけ、無限に重く感じ…

『天冥の標Ⅷ〈ジャイアント・アーク〉』の感想:二つの”ジャイアント・アーク”【小川一水】

SF

一千メートルの柱を登り、長い長いドーム天井の道を歩いてもなお、この巨大な箱舟〈ジャイアント・アーク〉の輪郭を実感きていなかったのだとカドムは思った。多分、今もなお実感しきっていないのだ。自分たちは、あとどれほどのことを理解していないのだろ…

『天冥の標Ⅵ〈宿怨〉』の感想:どこまでも「ヒト」の物語である【小川一水】

SF

ブレイドがそれこそ真の目的だとして心の源に捉えたのは、どちらも人間であるという信念だった。《救世群》は歪められた人間である。パナストロ人は、まだそれを知らない人間である。〈中略〉何より絶望的なのは、《救世群》誕生からこれまでの5百年間、当の…

『天冥の標Ⅴ〈羊と猿と百掬の銀河〉』の感想:本当の根源に迫る【小川一水】

SF

「知ろうとした?今は違うの?」 「今でもそうだ。けれどもぼくは思ったよりもたくさん見てしまったから」 「何を?」 「人が、可憐に滅んでいくさまを」 かの者を除いて、この世に彼より可憐でないものなど、存在しなかった。 (引用:天冥の標Ⅴ P315-316/小…

『星を継ぐもの』シリーズ一覧!全4作品+αをまとめて紹介する【J・P・ホーガン】

SF

「夢を描くことがなくなったのだね」ダンチェッカーは悲しげに頭をふった。「それは悲劇だ。わたしたちが今当たり前と思っていることはすべて、誰かが突拍子もない夢を描いたところから始まっているのだからね」 (引用:巨人たちの星 P259/J・P・ホーガン) …

『天冥の標Ⅲ〈アウレーリア一統〉』感想:過去と未来を繋ぐ物語【小川一水】

SF

「総員傾聴!天に在り、すなわちここに在る主神代理ケブネカイセの聖位のもと、大王主デイム・グレーデル・シンデルのしもべ、主教サー・アダムス・アウレーリアが命じる!系内平和をかき乱す、邪なる者滅ぼすため、一統身命を御許に擲ち、怒り、溜め、撃ち…

『天冥の標Ⅱ〈救世群〉』の感想と考察【小川一水】

SF

小川一水の『天冥の標Ⅱ 救世群』の感想と、疑問・考察について書いた。ネタバレありなので未読の方はご注意を。 【『天冥の標Ⅰ』の感想はコチラ】 目次 感想 天冥の標ⅠとⅡの繋がり 1.フィオドール 2.病気 3.ダダー 4.救世群 残された謎・今後気になる点 1.コ…

『天冥の標Ⅰ 〈メニー・メニー・シープ〉』の感想:革命と忍び寄る絶望【小川一水】

SF

小川一水の『天冥の標Ⅰ〈メニー・メニー・シープ〉』の感想を語る。ネタバレありなので未読の方はご注意を。 目次 感想 ──交錯する想い ──弱者の反撃 ──残された謎 1.イサリについて 2.メニー・メニー・シープの外の新天地 3.地球からの訪問者 4.アクリラの…

物語のスケールに圧倒される『三体』のあらすじ・紹介【劉慈欣】

SF

「それは、宇宙のどの場所においても適用できる物理法則が存在しないことを意味する。ということはつまり……物理学は存在しない」 (引用:三体 P78/劉慈欣) SF小説の話題作、中国作家である劉慈欣(りゅう・じきん)の『三体』のあらすじ・紹介をしていく。 【…

『三体』感想:圧倒される傑作SF【劉 慈欣】

SF

すべての証拠が示す結論はひとつ。これまでも、これからも、物理学は存在しない。この行動が無責任なのはわかっています。でも、ほかにどうしようもなかった。 (引用:三体 P66/劉慈欣) SF小説の話題作、中国の作家である劉慈欣(りゅう・じきん)の『三体』…

『第六大陸』感想:緻密な構成と宇宙のロマンが詰まった一冊【小川一水】

SF

月への挑戦と少女の想いを描いた近未来ハードSF小説、小川一水の『第六大陸』の感想を語っていく。導入から読者を惹き付ける流れが完璧で、あれよあれよという間に読み切ってしまった。以下ネタバレありのため未読の方はコチラからどうぞ。【『第六大陸』…

『巨人たちの星』の感想を好き勝手に語る【ジェイムズ・P・ホーガン】

SF

「夢を描くことがなくなったのだね」ダンチェッカーは悲しげに頭をふった。「それは悲劇だ。わたしたちが今当たり前と思っていることはすべて、誰かが突拍子もない夢を描いたところから始まっているのだからね」 (引用:巨人たちの星 P259/J・P・ホーガン) …

『ガニメデの優しい巨人』の感想を好き勝手に語る【ジェイムズ・P・ホーガン】

SF

『星を継ぐもの』に次ぐシリーズ第二弾 『ガニメデの優しい巨人』の感想を語っていくネタバレありで語っていくので未読の方はご注意を。 またシリーズ第一弾の『星を継ぐもの』を読んでいないと、訳がわからないと思うので読んだことがない方はコチラからど…

『星を継ぐもの』感想:人類の起源を解き明かす!?傑作SF【ジェイムズ・P・ホーガン】

SF

宇宙は人類にとってのロマンだ。宇宙人の存在については賛否が分かれるものだろう。私にとっては表面上ではあり得ないと考えつつも、心のどこかでは「もしかしたら...」と思わせる存在。 そんな夢とロマンを与えてくれる、心からわくわくさせてくれたのが『…

『星を継ぐもの』あらすじ・紹介:月面探査で見つかったのは……5万年前の死体!?【ジェイムズ・P・ホーガン】

SF

これまで誰一人真実に思い至る者がなかったとしても不思議はない。自明の理を、それも人類の歴史以前からの真実を、誰が疑おうとするだろうか? (引用:星を継ぐもの P259-260/ジェイムズ・P・ホーガン) 名作は色褪せない。1977年に発売した『星を継ぐもの…

植物が地球を支配した世界『地球の長い午後』のあらすじ・感想を好き勝手に語る【ブライアン・W・オールディス】

SF

目次 1.あらすじ 2.植物が世界を支配する地球の未来の姿 3.天下をとった植物たち 4.仲間から追放された少年 5.最後に 1.あらすじ 大地を覆いつくす巨木の世界は、永遠に太陽を片面に向けてめぐる植物の王国と化した地球の姿をだった! わがもの顔に跳梁する…