どうもFGです。
今回は森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』のご紹介です。
今年の春に映画化された作品ですね!
京都を舞台に、先輩である男子学生と純粋無垢の後輩女子学生の恋物語を、二人からの視点で描かれています。
感想はこちら
あらすじ
第一章 夜は短し歩けよ乙女
黒髪の乙女(主人公の女子学生)はお酒を求めて、そして先輩の男子学生は黒髪の乙女を求めて夜の京都を巡る。
黒髪の乙女は、類は友を呼ぶのか行く先々で個性豊かすぎる登場人物達に出会う。春画をばらまく男、天狗、大酒飲みの女性、奇妙な躍りをする詭弁論部の人達などなど...そんな不思議な彼等に身を任せ、夜の京都を飛び歩く。
一方先輩は黒髪の乙女を探し歩くのだが、ズボンとパンツを剥ぎ取られ、見知らぬオヤジのやけ酒に付き合わされたりと、ことごとくトラブルに巻き込まれ、肝心の黒髪の乙女とはなかなか巡り会えない。
そんな二人が描く一夜限りの物語
果たして二人の結末は!?
第二章 深海魚たち
真夏のある日、京都にある下鴨神社にて古本市「下鴨納涼古本まつり」が開催される。そこに黒髪の乙女が行くと知った先輩は、黒髪の乙女に会うために古本市にくり出す。
黒髪の乙女は目当ての本を目指して古本の海へと身を投じる。
先輩は黒髪の乙女が求める本が何なのかを知り、その本を手にいれるために「熱く暑い」戦いに挑む。
そして古本市には、悪しき収集家から古書を解放する古本市の神という存在が...!?
第三章 御都合主義者かく語りき
季節は晩秋。例のごとく黒髪の乙女が学園祭に行くと知った先輩は、彼女に会うために学園祭へと足を運ぶ。
緋鯉を背負い、ダルマの首飾りを身につけた黒髪の乙女は学園祭を満喫していた。そんな彼女の元に突如、ゲリラ演劇「偏屈王」への出演の依頼がやってきて、彼女はそれを承諾する。
黒髪の乙女が「偏屈王」に出演していると知った先輩。学園祭の治安を守るため、ゲリラ演劇を阻止すべく活動する学園祭事務局長と共に「偏屈王」を追い求める。
ゲリラ演劇「偏屈王」の真の目的とは...!?
第四章 魔風邪恋風邪
師走も中旬に差し掛かった頃、京都の街にて、たちの悪い風邪が流行り始める。
その風邪の勢いを衰えることを知らず、大学は学級閉鎖状態、京都の街からも人が消え始める始末。
風邪の神様に嫌われた黒髪の乙女は友人たちのお見舞いをして回る。
先輩も風邪の魔の手にかかり、一人寂しく苦しみに耐える日々。
そしてお見舞いを続けた黒髪の乙女が最後にたどり着いたのは...!?
読み終えて
「夜は短し歩けよ乙女」は、私が今まで読んだ本の中で、一番ユーモア溢れる作品だったと思います!(普段読む作品がミステリーやファンタジーが多いというのもありますが)
読んでいて、楽しい気分になれることは間違いないです。
この作品が醸し出す独特の世界観は読んでいて、とても癖になります。中毒になると言ってもいいかもしれません。
独特の文体、言い回し、表現方法、読み進めていてまったく飽きません。次はどんな名言(迷言)が飛び出してくるのかな?とワクワクしながら読んでいました。
また話が膨らみすぎてると思いきや、見事に収束して、ひとまとまりになる様子もたまらなく好きです。スッキリします。
「夜は短し歩けよ乙女」が著者の初めて読んだ作品でしたが、是非とも他の作品も読んでみたいと思っています。