FGかふぇ

読書やらカフェ巡りが趣味。読んだ本、行ったカフェの紹介がメインのブログです。ごゆるりとどうぞ。

【東野圭吾】『マスカレード・ナイト』の感想を好き勝手に語る【ネタバレあり】


f:id:furikake-gohan:20180912064157j:plain

「またこんな日が来るとは夢にも思いませんでした」ロビーを見渡し、新田はしみじみとした口調でいった。「この制服を着て、あなたと一緒にいるとはね」

(引用:マスカレード・ナイト P48/東野圭吾)


今回は、「マスカレード」シリーズの第3作目である『マスカレード・ナイト』の感想を語っていく。ネタバレありなので、未読の方はこちらをどうぞ。


【マスカレード・ナイト あらすじ・紹介】

目次

感想

最後まで目が離せない展開と新田の活躍に大満足だった。


新田と山岸

『マスカレード・ホテル』からは数年後の物語ということで、新田と山岸の二人は進展があったのかなぁと思いきや、そんなことはなかった。


山岸に至っては久しぶりに再会して、最初は新田の名前が出てこない始末。『マスカレード・ホテル』では、ラストにあんなにいい感じで終わってたのに、その後はなんの展開もなかったよう...。まぁその辺の事は、また次回に期待ということで。


二人の何気ない会話から山岸は仕事のヒントを得たり、新田は事件の真相に近づいたり、相変わらずこの二人は息の合ったコンビだなぁと思った。

ホテルという特殊な場所

これは第一作『マスカレード・ホテル』にもいえることなのだが、ホテルという特殊な場所、特殊な仕事の裏側を見ることができてそれだけでも面白い。


今回はコンシェルジュになった山岸の活躍が光っていた。絶対に「無理」という言葉を使わずに、いかにしてお客様の要望に答えるのか?


個人的にはプロポーズの場面が一番印象に残っている。


「相手に恥をかかせず、気まずくなることもなく、プロポーズにノーと答える方法」を考えてくれって無茶苦茶な...。


「いや、無理です」
ってなるでしょうね、私なら確実に。
考える前に言葉に出てしまいそう。


だがしかしそんな困難を覆す山岸の手腕は流石の一言でした。


一流といえば氏原の対応、観察力なども一流のそれ。


新田と初対面のときは憎たらしいキャラだなぁと思っていたが、新田が至らない点があるのは事実だったし経験と実績に裏付けられた一流の仕事だった。実は氏原が犯人なのでは!?と疑っていた自分が恥ずかしい。


時計

腕時計が今回の物語では重要な役割をしていた。二人が愛用している物はそれぞれ、新田はオメガで山岸は形見の時計。二人の性格をうまく反映していると感じた。


「ここ数十年で、時計は飛躍的に正確に時を刻むようになりました。少々の安物でも一日に一秒も狂いません。でもその結果、約束の時間に遅れる人が増えた、という説があるのを御存じですか」
「いや、知らないな。そうなんですか」
「下手に正確な時間がわかるものだから、ぎりぎりまで時間を自分のために使おうとしてしまうんです。結果、遅刻をする。そういう人には、あまり信用の置けない時計を持たせるといいそうです。遅れているかもしれないと思うから、常に余裕を持って行動しなければなりません。」

(引用:マスカレード・ナイト P223/東野圭吾)

うむ、なかなか興味深い。この説にはとても納得する。



犯人と結末

犯人は完全に予想外だった。『夫と来てるふりをしていた』という秘密を明らかにして、パーティ前にホテルから去っていたので、考えから外れていて、まんまと犯人の術中にはまってしまっていた。(今思えば『マスカレード・ホテル』でもそんな感じだった)


″女″という仮面をはずし、誰にも気づかれないであろう素顔にまたコスプレで仮面を被って...


今回の犯人、やり手すぎますね。ミイラ男たちを使って警察の注意をそらしたり、偽名や偽の住所を使ってわざと怪しい人物をしたてあげたり...数えきれない。


警察は完全に後手にまわってたし、山岸の時計が狂ってなかったら死んでしまっていたわけだし...


新田の活躍は素晴らしかったけど、″運が良かった″という印象が強かった。

残念

終盤に犯行の関係者たちの供述があり、それによって事件の裏が見えてくる訳だが...この供述部分が個人的にはちょっと残念だった。


「そう繋がってくるのか!」と思う所もあったが、全体を通してみるとどうしても後付の設定に思えてしまう。


事件が複雑すぎる故に、どうしても後付けの説明を書かなければ、まとまらなかったのだろうか...。


まぁそれを差し引いてもこの物語が面白かったことには変わりない。

最後に

物語の終わり方は、余韻の残る好きな終わり方だった。仕事を通して相棒のような山岸と新田の二人もいいけれど、恋人になった二人を見てみたい気もする。


山岸がロサンゼルスに行ってしまうということで、次回作の舞台はロサンゼルスになるんでしょうか?新田が昔ロサンゼルスにいたということもあるし、十分ありえる展開だとは思う。


『マスカレード・ホテル』が2011年
『マスカレード・イブ』が2014年
『マスカレード・ナイト』が2017年


ということで、次は2020年でしょうか?

次回作も待ちきれない!!

関連記事