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【2019年版】東野圭吾初心者に捧げるオススメ11選!迷ったらコレを読め!!【随時更新】


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1つの作品を読んだだけで、その作者の良し悪しを決めてしまうのはあまりにもったいない。東野圭吾は2019年現在で100近い作品を世に放ち、映像化作品も数多くある。


作品数があまりに多いので、何から読めばいいか迷う人も多いであろう。そんな「東野圭吾の作品を読んだことがない」または、「何冊か読んだことあるが次に何を読めばいいか悩んでいる」方へ、東野圭吾ファンの私がこれを読んでおけば間違いない!と思うオススメ11作品を紹介する。



1.『容疑者Xの献身』

──あらすじ

天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。

──天才vs天才 慟哭のミステリー

″ガリレオシリーズ″と呼ばれる物理学者・湯川学を主人公とした物語。シリーズ作品ではあるが、この作品から読み始めてもまったく問題はない。2008年には映画化もされている作品である。


”ガリレオシリーズ”通しての特徴としては、大学時代の友人である刑事・草薙俊平の依頼を受けて、一見超常現象とも取れる事件を科学によって、または論理的な推理によって解決していくものだ。


『容疑者Xの献身』を簡単に説明すれば、惚れた女性の犯罪を隠す石神と、犯罪の秘密に迫る湯川の二人の天才による対決が描かれた物語だ。
 

石神と湯川は大学時代の同期であり、お互いに「天才」という意味では同じであったが、決して似ている二人ではない。


湯川は頭脳明晰、容姿端麗おまけにスポーツ万能...とすべてを兼ね備えた完璧人間と言っても過言ではない。このようなことに対して石神は、湯川と対極の人物である、と説明すればわかりやすいだろう。


この二人によって展開される頭脳戦が『容疑者Xの献身』の見所の一つである。石神による人の盲点を突く、天才的発想の隠蔽工作は予想の斜め上をいく。また、その石神の隠蔽工作に対して湯川はどこから真実を見抜くのか...!?


もう一人の見所としてはタイトルの意味だろうか。読了後にはタイトルの意味を深く噛み締める事になるだろう。そして石神という人間に対してきっと涙するはずだ。


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2.『真夏の方程式』

夏休みを玻璃ヶ浦にある伯母一家経営の旅館で過ごすことになった少年・恭平。一方、仕事で訪れた湯川も、その宿に宿泊することになった。翌朝、もう一人の宿泊客が死体で見つかった。その客は元刑事で、かつて玻璃ヶ浦に縁のある男を逮捕したことがあったという。これは事故か、殺人か。湯川が気づいてしまった真相とは──。

──博士と少年 一夏のストーリー

ガリレオシリーズからもう一つオススメするのが『真夏の方程式』。これを読んだら湯川のことが好きになるに違いない。


恭平は両親の仕事の都合により、一人で伯母の家に泊まらされることに対して不満をつのらせていた。しかし皆が恭平のことを子供扱いするなかで唯一、正面から向き合ってくれたのが湯川であった。


自らを「子供嫌い」と語る湯川が恭平と親交を深めるようすがミスマッチのようで、どこか微笑ましい。恭平のために湯川は「ある実験」を行うのだが、その場面はとても印象的だ。


湯川と少年・恭平を中心に物語がすすんで行くのはもちろんだが、やがて、東京 と玻璃ケ浦、現在の事件と過去の事件、そして人間関係...それぞれの絡まり合ったすべての糸が解けるとき...!!




3.『マスカレード・ホテル』

──あらすじ

都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!? いま幕が開く傑作新シリーズ。

──名コンビ誕生 伝説のはじまり

”マスカレード”シリーズは、一流シティホテル「コルテシア」を舞台に繰り広げられる物語。2018年現在では『マスカレード・ホテル』、『マスカレード・イブ』、『マスカレード・ナイト』の3作品が刊行されている。


そして、新田&山岸のコンビが誕生したのがシリーズこの第一作『マスカレード・ホテル』だ。


犯人不明
動機不明
いつ事件が起こるか分からないし
誰が狙われるかもわからない


判明しているのは次の犯行現場が一流ホテル「コルテシア東京」だということのみ。


優秀だがプライドの高い刑事の新田
ホテルウーマンとして優秀な能力を持つ山岸


犯人の仮面を暴こうとする新田と、お客様の仮面を守ろうとする山岸。職業柄、価値観のまったく違う二人は最悪の印象で物語は始まる。


しかし、警察という仕事、フロントクラークという仕事を通して、お互いがお互いをプロとして認め、信頼関係を気付いていく様子がとても印象的な作品。


ミステリーのジャンルの作品だが、ホテルという舞台、そしてそこで働く人たちの喜びや苦労が楽しめるのもこの作品の大きな魅力の一つだろう。最後まで予測のつかない犯人と、その緊張感。そして主人公二人の息のあったコンビがたまらない。



″マスカレードシリーズ″として他の作品がすでに出ているが、このシリーズは是非とも順番にこの『マスカレード・ホテル』から読むことをオススメする。


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4.『ナミヤ雑貨屋の奇蹟』

──あらすじ

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか?
3人は戸惑いながらも当時の店主・波矢雄治に代わって返事を書くが・・・。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!?


  

──現在と過去を繋ぐ奇蹟の手紙

『東野圭吾史上、最も泣ける作品』との触れ込みもあるが、それに恥じない感動と、心暖まるストーリーである。


『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の特徴は、ヒューマンドラマとファンタジーの性質を合わせ持っている点。ファンタジー要素というのが、30年前の過去から手紙が届くのだ。


現在と未来が繋がる、また『ナミヤ雑貨店の奇蹟』のように現在と過去が繋がる。小説の設定としては、ありきたりのものだ。


しかし、この物語の本質はヒューマンドラマである。過去と現在でやり取りされる手紙は、過去軸の人間の”悩み相談”を現在軸の人間が答える形式となっている。


この手紙のやり取りを通して、3人の青年は相手の事を考え、自分自身を見つめ直し成長する過程が、描かれている。


また、物語は5章構成になっていて各章ごとに新しい相談者の話になる。だが完全に独立した話という訳ではなく、端々で繋がっていく。


個人的に第二章の『夜明けにハーモニカを』の話がたまらなく好きだ。
音楽の道に進むか、家業の魚屋を継ぐか。そんな人生の二択に迫られた青年がナミヤ雑貨屋に相談の手紙を出して……という流れなのだが最後は思わず涙があふれるだろう。




5.『白夜行』

──あらすじ

1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂――暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年……。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇!

──かすかな灯火を元に、二人は生きる

まず目を引くのは間違いなく『白夜行』の厚さだろう。文庫本で全860ページと圧巻のボリュームである。そのボリュームに私はなかなか手を出せずにいたが、読み始めてしまえば一気に物語に引き込まれてしまった。


さて、殺人事件もあるので、ミステリーの部類に入ると思うが、本格派ミステリーのような謎解きは一切ない。


『白夜行』の何より特徴的なのは主人公である二人の心理描写が一切描かれておらず、第三者の視点や周りの状況だけで二人の人間性・関係性が表現されていることだろう。


物語は、大阪の廃ビルで一人の男が殺害されることで幕が開ける。被害者の息子・桐原亮司と容疑者の娘・西本雪穂は、その接点を持たせないままに、二人の心情は直接語らせないまま物語が進行していく。


太陽のように明るくはない。しかし夜の闇のように真っ暗でもない。そんな白夜を歩む二人の19年の長い道のりが描かれているのが『白夜行』だ。


『白夜行』を「東野圭吾の最高傑作である」という意見も多々見受けられる。その納得のストーリー、是非体感して頂きたい。



6.『秘密』

──あらすじ

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な”秘密”の生活が始まった。映画「秘密」の原作であり、98年度の ベストミステリーとして話題をさらった長篇、ついに文庫化

──予感めいたものなど、何ひとつなかった。

この一文から始まる『秘密』


ここまで心を揺さぶられる作品はそうないと思う。そしてここまで男女の意見が分かれる小説もまた、ないだろう。


娘と妻が事故によって入れ替わってしまうという奇妙な現象がおき物語がスタートする。しかし、普通の入れ替わりと違うのは、母親の肉体は死に、母親の精神だけが娘に宿るという点だ。(当然娘の精神はない)



体は娘なのに中身は妻...非現実的な出来事に夫・平介は今後、どう生きていくのか?また妻は、妻として生きるのか、それとも娘として生きるのか。選択に迫られる。妻として生きるとすれば、体は娘なので性生活などはどうなるのか?また、立場としては学生なので、学校生活はどうするのか?


娘として生きるとすれば、夫との関係はどうなるのか?いずれは夫ではない誰かと結婚する日がきてしまうのか?直子の決断に、またそれまでの過程に拒否反応が起こる女性読者が多いようだ。


「もしも誰かと入れ替わったら...」そんな誰しも一度は考えるような平凡な発想も、東野圭吾の手にかかれば、この上ない上質なミステリーに変化する。男目線の私としては、非常に考えさせられる一冊だった。


7.『手紙』

──あらすじ

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛。弟・直貴の元には獄中から月に一度、手紙が届く……。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き、感動を呼んだ不屈の名作。

──絆と償い、手紙に込められた想い

『手紙』は、2003年には映画化、さらに2017年にはドラマ化もされたか人気作品だ。


東野圭吾といえばミステリーの印象が強い作家であり、これまで紹介してきた5作品もミステリーの物語だった。しかし『手紙』は涙なしには見られない社会派ヒューマンドラマである。


罪を犯すということは、このような現実が付きまとうのだ。と、加害者本人だけではなく、周りの人に降りかかる厳しい現実を含めて突きつけられる一冊。


不条理な世の中に感じれるかもしれないが、現実を受け入れて前に進む兄弟の決断に涙が止まらない。



8.『夢幻花』

──あらすじ

花を愛でながら余生を送っていた老人・秋山周治が殺された。第一発見者の孫娘・梨乃は、祖父の庭から消えた黄色い花の植木鉢が気になり、ブログにアップするとともに、この花が縁で知り合った大学院生・蒼太と真相解明に乗り出す。一方、西荻窪署の刑事・早瀬も、別の思いを胸に事件を追っていた……。宿命を背負った者たちの人間ドラマが展開していく"東野ミステリーの真骨頂"。

──"禁断の花"を巡る傑作ミステリー

構想10年。東野圭吾が構想に10年をかけた、といわれる『夢幻花』。「追い求めると身を滅ぼす」と言われる禁断の花……黄色いアサガオを中心に、物語は複数の視点から進行していく。

「世の中には負の遺産というものがある。それが放っておけば消えてなくなるものなら、そのままにしておけばいい。でもそうならないのなら、誰かが引き受けるしかない」


日本の現代社会に残る大きな問題も絡めつつ物語は展開されていく。意味深なプロローグから、納得のラストまで、最後まで目が離せない一冊だ。

9.『ラプラスの魔女』

──あらすじ

円華という若い女性のボディーガードを依頼された元警官の武尾は、行動を共にするにつれ彼女には不思議な《力》が備わっているのではと、疑いはじめる。
同じ頃、遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が起きていた。検証に赴いた地球化学の研究者・青江は、双方の現場で謎の娘・円華を目撃する──。
価値観をくつがえされる衝撃。物語に翻弄される興奮。
作家デビュー30年、80作目の到達点。
これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった。
そしたらこんな作品ができました。──東野圭吾

──彼女の瞳は何を写すのか

『ラプラスの魔女』は、フランス人数学者の「ピエール・シモン・ラプラス(1749-1827)」が提唱した「ラプラスの悪魔」という仮説を題材にした物語となっている。どんか仮説かというと以下の通りだ。
 

 「もし、この世に存在するすべての原子の現在位置と運動量を把握する知性が存在するならば、その存在は、物理学を用いることでこれらの原子の時間的変化を計算できるだろうから、未来の状態のがどうなるか完全に予知できる。」

これは実際に『ラプラスの魔女』本文から引用したものだ。


「もし、未来がわかったら…」と、だれもが一度は考えたことがあるはず。そんな力を得てしまった登場人物と、巻き起こる事件に一気読み必死の作品だ。


賛否がわかれる作品ではあるが、個人的には推したい一冊。また映画化もされているが……小説で楽しむ事をオススメする。


10.『流星の絆』

──あらすじ

何者かに両親を惨殺された三兄妹は、流れ星に仇討ちを誓う。14年後、互いのことだけを信じ、世間を敵視しながら生きる彼らの前に、犯人を突き止める最初で最後の機会が訪れる。三人で完璧に仕掛けはずの復讐計画。その最大の誤算は、妹の恋心だった。涙があふれる衝撃の真相。著者会心の新たな代表作。

──兄弟たちの復讐劇

『流星の絆』は、両親を殺害された幼い三兄妹による復讐劇が描かれた一冊だ。その復讐劇に「詐欺」「禁じられた恋」などの要素が絡められながら物語が進んでいく。


メインは復讐劇のわけだが、あらすじに『最大の誤算は、妹の恋心だった』とある。妹が好きなってしまった相手が実は……という訳なのだが、この妹の葛藤が実に胸にくる。


ページ数は600ページと多いが、それを感じさせないスリリングな展開の連続、そして最後の最後まで気が抜けない小説の醍醐味をあじわえる作品だ。



11.『さまよう刃』

──あらすじ

長峰の一人娘・絵摩の死体が荒川から発見された。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躪された末の遺棄だった。謎の密告電話によって犯人を知った長峰は、突き動かされるように娘の復讐に乗り出した。犯人の一人を殺害し、さらに逃走する父親を、警察とマスコミが追う。正義とは何か。誰が犯人を裁くのか。世論を巻き込み、事件は予想外の結末を迎える―。重く哀しいテーマに挑んだ、心を揺さぶる傑作長編。

──正義とは何なのか

『さまよう刃』はこれまで紹介してきた作品とは違い、社会派の考えさせれる"重い"作品だ。東野圭吾の″重い″作品はなんだろう?と考えたときに一番最初に浮かんだのがこの作品『さまよう刃』だった。


どんな理由があっても暴力は許されない、たとえそれが復讐であっても。誰だって理解はしている″常識″だ。だが、いざ我が身に主人公のような出来事が振りかかったときに、果たしてその″常識″を突き通せるのだろうか?


少年法は本当に必要なのだろうか?正義とは何だ?悪とは何だ?生々しく目を覆いたくなるような場面も多かったが、目を反らさずに読んでよかったと思える一冊だ。


重い作品ゆえに『さまよう刃』は東野圭吾作品を初めて読む人には向かないとは思うが、いつから手にとってもらいたいと思う。



※あらすじは裏表紙からの引用である。

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