FGかふぇ

読書やらカフェ巡りが趣味。読んだ本、行ったカフェの紹介がメインのブログです。ごゆるりとどうぞ。

『人魚の眠る家』の感想を好き勝手に語る【東野圭吾】

f:id:furikake-gohan:20180217232013j:plain

「今、我が家に......うちの家にいる娘は、患者でしょうか。それとも死体なのでしょうか」

(引用:人魚の眠る家 P293/東野圭吾)



2018年11月に映画公開が決定した東野圭吾の『人魚の眠る家』は作家デビュー30周年を記念して書かれた作品でもあります。


気になってはいましたが読めていなかったこの作品。映画化というとこで、この機会に読んでみることに。

以下ネタバレ考慮せずに書いていくのでご注意ください。


ネタバレなしの紹介はコチラ



感想

簡単に感想をまとめれば

  • 予想以上に重かった
  • 女性は怖い
  • ハッピーエンド?

でしょうか。


予想以上に重かった

単行本の購入ということで背表紙にあらすじがないこと、またネットの評判等もまったく見ずに読み始めたので、こんなに重い話とは思いもしませんでした。


人の死とその周りの人間関係を描いている以上そうなりますよね。


所謂、植物人間状態は死ぬ事よりも親族からしてみれば辛いことなのかもしれません。


また脳死判定や臓器移植法についてなど知らなかった事のオンパレード。少し調べてみると、臓器移植法の改正は実際に2009年に行われていて、現代の日本における問題を投げかけている作品でもありました。


この作品を読んで一番考えされられるのは、自分が両親の立場だったらどのような決断をするのかでしょう。


私としては、延命はさせないと思います。そして臓器移植は...やはり抵抗がありますね。物語の中でも言っていましたが、理性的には良いと分かってても、いざ我が子を...となると難しいです。



自分自身、無関係のままとは言い切れないですからね、勉強になりました。


女性は怖い

女性...というより、ここでは薫子ピンポイントですが、とにかく怖かった。


ラストの狂気に走った部分もなかなかの衝撃でしたが、それよりもそこまでにいく、過程が見てられなかった。


始めのうちは私も薫子と同じで、奇跡が起きて目覚めてほしいという気持ちだったのですが、特別支援学校の入学や腕を星野の協力で動かすなど、薫子の行動がエスカレートしていくうちに「もうやめてくれ...痛々しくて見てられない」という感情が大きくなっていく。


娘の奇跡を信じての行動というのは分かっています。本人も自己満足であるというのは承知の上。だがしかし、私は見ていられなかった。


ハッピーエンド?

多少ベタな気もするし、予想もつきやすいラストですが私は好きな終わりかたでした。


全体的に暗いムードな『人魚の眠る家』もしこれで報われないラストだったら3日間は引きずったかもしれません。(基本ハッピーエンドが好きなので)


一つ気づいたことがあって、この『人魚の眠る家』の単行本、表紙とカバーが若干違いがあります。


f:id:furikake-gohan:20180219150753j:plain
【左:表紙 右:カバー】


カバーの方には門の中に薔薇が、そして薔薇の葉も描かれていますが、表紙のほうは、門しか描かれていません。


想像ですが、薔薇は瑞穂の魂を指しているように思いました。カバーのほうは瑞穂がまだ家で眠っている時の様子。そして表紙は息を引き取った後の様子。


播磨家には、もう瑞穂の魂はありませんが、薔薇の香りと共に彼女の魂の一部は彼に宿っているのだろうな、と。


最後に

東野圭吾の作品には″脳″を取り扱うものがいつくもあるが、そのなかでも特にリアルな作品だった。


次は映画館で楽しもうと思います。


関連記事