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『ラプラスの魔女』映画と小説の違いをまとめる【東野圭吾】


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東野圭吾の作家デビュー30周年記念作品となった『ラプラスの魔女』


2015年5月15日に単行本が刊行され、そして先日の2018年5月4日に映画が公開となった。


ということで、今回は原作の小説と映画の違いを覚えている範囲でまとめていく。原作、映画、双方のネタバレありなのでご注意下さい。


未読の方はコチラ
─『ラプラスの魔女』紹介─

映画の感想(ネタバレなし)
─映画『ラプラスの魔女』感想─


原作と映画の相違点

原作と映画の違いを登場人物ごとにあげていく。


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──武尾 徹

円華のボディーガード兼監視役の武尾


原作では武尾と円華が出会う(ボディーガードの面接)ところから始まり、円華が雪の日に逃走する場面まで武尾視点で物語が進む。


その逃走する場面までで武尾は円華の不思議な能力を目の当たりにしていくわけだが、映画ではここをカット。


ちなみに映画での武尾の初登場は第2の硫化水素事故が起きた旅館で、桐宮と一緒に円華を捜索しているシーン。



──羽原 円華

ラプラスの魔女である彼女。前述したように、武尾と会ってから逃亡するまでがカットされているため、その特別な能力が披露される場面は少ない。


他にも原作では青江とクレーンゲームやボーリングの残るピンの予想なども行っているが、映画ではカットされている。


映画オリジナルとしては、回想とラストシーンで甘粕 謙人と月虹(ゲッコウ)を見るシーンや、数理学研究所から青江と共に逃亡するシーンがあげられる。


またスモークによる硫化水素事故の実演の時間帯も異なっている。原作が夜なのに対し、映画では昼間になっている。


──青江 修介

地球科学学者・青江 修介


映画では武尾の出番がかなり少なく、その代わりに原作での武尾の役割を青江が担っている形である。


その最たる例がラストシーンの円華との会話で「未来はどうなっていくのか?」というやり取り。原作では武尾と円華のやり取りだが、映画では青江と円華のやり取りになっている。


またシチュエーションとニュアンスも若干異なる。


また原作ではレゴ好きとして描かれる青江。廃墟の鐘を前にして「レゴブロックみたいだ...」と発言する。その発言からダウンバーストで建物を全壊させないヒントを得る。


映画でその部分は、青江が物語中しつこいくらいに飛ばしていた紙飛行機から円華はヒントを得る。


映画ではレゴのレの字も口にしなかった青江だが、エンドロールには『東大レゴ部』なる文字が見受けられた。


もしかしたら青江の研究室に飾ってあったりしたのかな?


他にもひっそりと原作を読んでる人なら気づくかもしれない小ネタが仕込まれていた。


例えば那須野のプロフィールにしっかり「特技:スキー」と書かれていたり、第2の硫化水素事故の温泉宿のポスターが「苫手温泉」と書かれていたり...などなど。


(※映画では語られていないが、那須野は「スキーが出来る代役の役者」という条件で現場に呼び出されている。)



──甘粕 謙人

ラプラスの悪魔である彼。映画で彼が能力を見せるのはサイコロの出る目の予測と、天気の予測くらいだっただろうか。


また水城 千佐都ととの詳しい関係はカットされている。


他に気づいたのは、細かいことだが入院中の初期段階における意志疎通の方法が原作がまばたきの回数なのに対して、映画では指で叩いた回数になっている。


──中岡 祐二

麻布北署の刑事である中岡は、原作では水城ミヨシ(温泉地で最初に亡くなった水城 義郎の母親)に千佐都の調査を依頼されるが、映画では水城ミヨシすら出てこない。


また映画では、甘粕才生のブログを見つけたのは中岡刑事になっている。(原作は青江)


捜査の詳細はカットされていて、どうしても中岡刑事の活躍が目立たない。そのため、ブログを発見したのも中岡刑事の手柄にしたのではないだろうか。


──甘粕 才生

鬼才として知られる映画監督・甘粕 才生。原作では彼の残虐性について、何故なのかをマウスの例をとり説明されているが、映画では詳しい説明はカットされている。


映画では、甘粕才生は施設に入ってる設定になっており、ここも原作とは異なる。


また、廃墟の鐘での千佐都の扱いにも差がある。原作では少し強引に千佐都を連れていくくらいだが、映画では杖で殴り無理矢理建物の中に連行している。そして必要以上に暴力を振るっている印象をうけた。


これは、映画では登場機会の少なかった甘粕才生の異常さや残虐さを表現したものと思われる。


あとは、原作では甘粕才生は拳銃を持参しているが、映画では廃墟の鐘に元々置いてあったものを使用している。


拳銃があったのは甘粕才生曰く「装飾品にも拘って映画では本物を使用していたから」とのことらしいが、それにしても元々弾が込められていたのは危険すぎるし、廃墟に拳銃が置きっぱなしというのも疑問が残る。


最後に

細かい事を挙げていくときりがないが、原作と映画で大きく異なる箇所や印象に残った箇所はだいたい取り上げられたはずだ。


物語の大筋とはまったく関係ないが、前述したように映画中にレゴが登場していたかどうかが、個人的にとても気になる。


エンドロールに載るくらいだから登場していると思うが...分かる方がいらっしゃったら是非とも教えて頂きたい。


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