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『マスカレードシリーズ』の作品一覧とあらすじ・内容を全4作品まとめて紹介する【東野圭吾】


人は様々な仮面をかぶっている。”マスカレード”シリーズは、お客様の仮面を守るホテルウーマンと犯人の仮面を暴く刑事がおくる物語。

今回は、そんなマスカレードシリーズの一覧、読む順番、あらすじ等を紹介していく。


目次

”マスカレード”シリーズとは?

”マスカレード”シリーズは、一流シティホテル「コルテシア」を舞台に繰り広げられる物語で、”ガリレオ”シリーズ、”新参者”シリーズに続く、今話題の東野圭吾の新シリーズである。


2022年現在では『マスカレード・ホテル』、『マスカレード・イブ』、『マスカレード・ナイト』『マスカレード・ゲーム』の4作品が刊行されている。


読む順番としては、刊行された順番通り『ホテル』→『イブ』→『ナイト』→『ゲーム』の順で読むことをオススメする。


物語中の時系列としては、『ホテル』より一年ほど前の出来事が『イブ』
『ホテル』より数年後の出来事が『ナイト』。そしてさらに数年後の物語が『ゲーム』である。

特徴・見所

二人の主人公、刑事の新田浩介とフロントクラークの山岸尚美。このコンビの活躍が一番の見所だろう。


4作品ともに、刑事としての活躍と、ホテルウーマンとしての活躍を堪能することができる。次々と現れる個性的な客たちの無理難題に山岸はどう答えるのか、また新田は犯人の仮面を暴くことができるのか!?


またジャンルはミステリーに分類されるが、ちょこっと恋愛要素も含まれている。割合で言えばミステリー9割の恋愛1割くらいだろうか。


事件の行く末とは別に、二人の関係にも目が離せない。


1.『マスカレード・ホテル』

──あらすじ

都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!? いま幕が開く傑作新シリーズ。

(印象:マスカレード・ホテル 裏表紙)


──名コンビ誕生

新田&山岸のコンビが誕生したのがシリーズ第一作『マスカレード・ホテル』だ。


犯人不明
動機不明
いつ事件が起こるか分からないし
誰が狙われるかもわからない


判明しているのは次の犯行現場が一流ホテル「コルテシア東京」だということのみ。


優秀だがプライドの高い刑事の新田
ホテルウーマンとして優秀な能力を持つ山岸


犯人の仮面を暴こうとする新田と、お客様の仮面を守ろうとする山岸。職業柄、価値観のまったく違う二人は最悪の印象で物語は始まる。


しかし、警察という仕事、フロントクラークという仕事を通して、お互いがお互いをプロとして認め、信頼関係を気付いていく様子がとても印象的な作品。


ミステリーのジャンルの作品だが、ホテルという舞台、そしてそこで働く人たちの喜びや苦労が楽しめるのもこの作品の大きな魅力の一つだろう。


作品紹介ページ



2.『マスカレード・イブ』

──あらすじ

ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、ある客たちの仮面に気づく。一方、東京で発生した殺人事件の捜査にあたる新田浩介は、一人の男に目をつけた。事件の夜、男は大阪にいたと主張するが、なぜかホテル名をいわない。殺人の疑いをかけられてでも守りたい秘密とは何なのか。お客さまの仮面を守り抜くのが彼女の仕事なら、犯人の仮面を暴くのが彼の職務。二人が出会う前の、それぞれの物語。

(引用:マスカレード・イブ 裏表紙/東野圭吾)



『マスカレード・イブ』は物語の時系列でいうと『マスカレード・ホテル』より一年ほど前の物語である。『マスカレード・ホテル』で二人が初対面であるため分かる通り、『マスカレード・イブ』で二人の直接的な関わりはない。


また『マスカレード・イブ』は4つの短編集が収められている。他2作品に比べてボリュームが少なめとなっているのでサクサク読み進められるだろう。

──短編集の物語

  1. それぞれの仮面
  2. ルーキー登場人物
  3. 仮面と覆面
  4. マスカレード・イブ

4つの物語はどれも、誰もが持ってる”仮面”についての話となっている。「仮面に隠れた醜い素顔」「素顔と見せかけた仮面」「娘を守るための仮面」


『マスカレード・イブ』を読めば『マスカレード・ホテル』で語られいた伏線を回収することができるので、『マスカレード・ホテル』が好きな方は是非読んで頂きたい一冊だ。


作品紹介ページ


3.『マスカレード・ナイト』

──あらすじ

若い女性が殺害された不可解な事件。捜査を進める警察の元に一通の密告状が届く。密告状によると、犯人はホテル・コルテシア東京のカウントダウンパーティに姿を現すという。
数年前の事件でホテルに潜入捜査をした経験がある刑事・新田浩介は再び、フロントクラークとして潜入することになった。犯人の決定的な目星がつかないなか、ついに数百人がひしめき合うカウントダウンパーティ『マスカレード・ナイト』が開催される。

──名コンビに待ち受けるのは更なる難題、そして別れ!?


コンシェルジュとなった山岸の元には、前作と同様...いや、それ以上にお客様から様々な無理難題が依頼される。


特に印象的だったのは「プロポーズで相手が傷つかないように断りたい」という依頼。不可能にも思える依頼に真摯に向き合う山岸の手腕に期待大だ。

──『マスカレード・ナイト』

「ホテル・コルテシア東京年越しカウントダウン・マスカレード・パーティ・ナイト」、通称『マスカレード・ナイト』


謎の密告者から、そのパーティーにとある殺人事件の犯人が現れるという情報が入る。華やな舞台で繰り広げる警察と犯人の攻防。まさに”マスカレード”の名に相応しい一冊となっている。


今作も様々な人間が仮面をかぶっている。あなたは真実を見抜けるか!?


作品紹介ページ


4.『マスカレード・ゲーム』

──あらすじ

解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。
共通点はその殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた者であることだった。
捜査を進めると、その被害者たちを憎む過去の事件における遺族らが、ホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。
警部となった新田浩介は、複雑な思いを抱えながら再び潜入捜査を開始する──。
累計490万部突破シリーズ、総決算!

(引用:マスカレード・ゲーム | 東野 圭吾 |本 | 通販 | Amazon)


──シリーズ最新作!新田にまさかの展開が…?!

映画も公開された『マスカレード・ナイト』が2017年の初刊だったので、実に5年ぶりの最新シリーズとなる。


前作『マスカレード・ナイト』のような派手さはないが、毎度お馴染み潜入捜査も利用し淡々と真実に迫っていく様子があいも変わらず面白い。そして今回は新たな登場人物が新田の苦悩を増やすことになるが……!?


エンタメだけじゃなくて、罪についての話がありこれまでのシリーズにはなかった深みがある。世の中悪い人間ばかりじゃないと思えるいい話。
もちろんシリーズものとしての進展もあるのでファン必見の一冊である。


最後に

『マスカレード・ゲーム』でこのシリーズは大きな区切りを迎えたように思える。これでシリーズ最後と言われても納得はできるが、一ファンとしては新田らの活躍が新作でまた見られるのをじっくりと待ちたいと思う。


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