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『ダイイング・アイ』の感想を好き勝手に語る【東野圭吾】

「運命ね。君と僕とは運命の糸で結ばれているというわけだ」
「そうよ。そしてこの糸は」彼女は再び慎介の指に自分の指をからめてきた。「決してほどけたり切れたりしないの」

(引用:ダイイング・アイ P238-239/東野圭吾)


2019年の3月にWOWOWでドラマが放送されると聞き、いい機会なので再読してきた。


ネタバレありなので未読の方はコチラからどうぞ。
『ダイイング・アイ』あらすじ・紹介



目次

 

  

感想

以前に読んだのは4年くらい前だったので、かなり内容を忘れていた。正直、前に読んだときの印象はあまりいいものではなかった。


だが不思議ととらえかたが変わるようで、前回は結局、人格が乗り移る呪いのようなオチかよ!と拍子抜けした記憶しかなかったのだが、今回読み直したら普通に面白かった。

瑠璃子が雨村慎介を殺さなかった理由

「あたしを殺しなさい」瑠璃子はいった。「そうして今度こそ忘れないで。あなたがあたしを殺したということ。あなたが殺した女の顔を、女の目を」

(引用:ダイイング・アイ P402/東野圭吾)

引用部分はクライマックスのシーンで、「シリウス」のオーナー・江島が主人公の雨村慎介を殺そうとする場面に瑠璃子が居合わせ真相を知ってしまった場面。


自らを殺せと迫るかなり印象的なシーン。この瑠璃子の台詞こそが慎介を殺さなかった理由だろう。瑠璃子の目的は自らを殺させることで、相手を呪うこと(催眠にかけること)だったと思う。


そのために瑠璃子は慎介を魅力して罠にはめて監禁した。また、瑠璃子が自らの正体を慎介に明かさなかったのは、慎介が逃さないようにするためだったのかな。あるいは気づいた時の恐怖心を煽るためとか。


慎介からしてみたは、ミステリアスくらいに思ってた相手が実は交通事故で亡くなったはずの女性だったんだから、たまったもんじゃない。


瑠璃子の本性を知ったあとだと言動すべてが恐ろしい。瑠璃子の不気味さが際立つ。

「運命ね。君と僕とは運命の糸で結ばれているというわけだ」
「そうよ。そしてこの糸は」彼女は再び慎介の指に自分の指をからめてきた。「決してほどけたり切れたりしないの」

(引用:ダイイング・アイ P238-239/東野圭吾)
この言葉も甘い言葉ではなくまったく逆の意味に連想すると恐ろしくてたまらない。


あり得ないけどあり得そう

人形が人と同じように動き、話し、性行為にまで及ぶ。普通に考えればありえないことだと分かるが、人形が人となったとしか思えない見せ方はうまいなぁと思った。(夫の日記?の記述とか)


非科学的な要素もあるが、それがあり得そうと思わせる構成・発想が面白い。例えば、上原ミドリが段々と岸中美菜絵(瑠璃子)に変わっていくわけだが、普通に考えればあり得ない。


しかし、ミドリは死を直前にした美菜絵に睨まれ続け、その目を決して忘れることは出来ないだろう。夢にもでてきただろうし、良心の呵責に押しつぶされそうにもなったと思う。


そんな状況が続けば、まさに『ダイイング・アイ』というタイトル通り、美菜絵の残した視線に狂わされていってもおかしくはないと思う。私は催眠術や亡霊といったたぐいのモノを信じてはいないが、ミドリが味わったであろう極限状態を考えれば催眠術にかかったように狂っていったとしても別段不自然でなない。

最後に

私はWOWOWには入っていないので、ドラマを見ることはないだろう。しかしこの『ダイイング・アイ』、けっこうエロい...というか過激なシーンが多い。東野圭吾作品にしては珍しいんじゃないかな?


私は通勤時間を読書にあててるのだが、この『ダイイング・アイ』見開き2ページすべてが行為のシーンだったりするから電車で読んでるときはけっこう気が気じゃなかった。


はたからみたら官能小説にしか見えないですからね。


瑠璃子をよりミステリアスに不気味な存在に見せるためには必要な要素だろうが、ドラマでそれをどこまで表現するのか少し気になるところである。




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