どうもFGです。
満員電車や人身事故による電車遅延
電車を利用されている方ならどなたでも経験したことがあるのではないでしょうか?
私自身、満員電車では忘れられないエピソードが1つありまして、足元に置いた荷物が満員電車で身動きができないがために回収できず、結果私だけが電車を降りて荷物だけを電車においてけぼりにさせたことがあります。
最終的には、終点の駅で無事回収されて手もとに戻ってきたわけですが、リュックだけがぽつんと置かれ、電車に揺られている所を想像するとシュールでなりません。
さて、今回はそんな誰にでもある日常を切り取った作品、阿川大樹さんの「終電の神様」の紹介です。
感想は別記事で書いています。
きっかけ
駅ナカの本屋さんにふらりと立ち寄ったとき、入口付近に大きなポップで「第9回 エキナカ書店大賞受賞」とあり、この作品が紹介されていました。
エキナカ書店大賞なんて初めて知りましたが、調べてみたところ、JR東日本リテールネットが運営するブックエキスプレスが主催しているもので、主にJR東日本の駅構内で営業しているブックエキスプレスとHINT INDEX BOOKの書店員が読み、面白い、お客様にも薦めたいと思った本の中から選考され、大賞が決定されるそうです。
「本屋では8割りが衝動買いが占めている」
という話を聞いたことがありますが、まさに私もその通りでポップに目を奪われ、タイトルにひかれて思わず買ってしまいました。
あらすじ
この緊急停車からドラマが動き出す
父危篤の報せに病院に急ぐ会社員、納期が迫ったITエンジニア、背後から痴漢の手が忍び寄る美人
それぞれの場所に向かう人々を乗せた夜の満員電車が、事故で運転を見合わせる。この「運転停止」が彼らの人生にとって思いがけないターニングポイントとにり、そして......あたたかな涙と希望が湧いてくる、感動のヒューマン・ミステリー。
(引用:終電の神様 裏表紙より/阿川大樹)
読み終えて
第一話 化粧ポーチ
第二話 ブレークポイント
第三話 スポーツばか
第四話 閉じない鋏
第五話 高架線のタツ子
第六話 赤い絵の具
第七話 ホームドア
以上の7話で構成されていて、それぞれが独立したショートストーリーとなっています。
まさに終電の「神様」がいて、登場人物たちを助けてくれているのでは?と思わせてくれる作品。
個人的には第四話の「閉じない鋏」と第七話の「ホームドア」が強く印象に残っています。あらすじに「あたたかな涙と希望が湧いてくる、感動のヒューマン・ミステリー」とありましたが、その言葉に偽りなしです。
もし事故による「運転停止」がなかったら逆にどうなっていたのか?そんなことをつい考えてしまいました。