自然現象を見事に言い当てる、彼女の不思議な“力”はいったい何なのか――。彼女によって、悩める人たちが救われて行く……。
(引用:「魔力の胎動」 東野 圭吾[文芸書] - KADOKAWA)
2018年3月23日に発売した東野圭吾の最新作『魔力の胎動』を紹介していく。
感想はコチラ
【『魔力の胎動』感想】
目次
1.はじめに
『魔力の胎動』は2018年2月に文庫化され、5月に映画化を控えている『ラプラスの魔女』の前日譚となっている。
『ラプラスの魔女』を読んだことがない方は先にそちらを読むことを強くオススメする。
【『ラプラスの魔女』紹介】
【『ラプラスの魔女』感想】
2.あらすじ
成績不振に苦しむスポーツ選手、息子が植物状態になった水難事故から立ち直れない父親、同性愛者への偏見に悩むミュージシャン。
彼等の悩みを知る鍼灸師・工藤ナユタの前に、物理現象を予測する力を持つ不思議な娘・円華が現れる。
挫けかけた人々は彼女の力と助言によって光を取り戻せるか?円華の献身に秘められた本当の目的と、切実な祈りとは。
規格外の衝撃ミステリ『ラプラスの魔女』とつながる、あたたかな希望と共感の物語。
3.紹介
冒頭にも述べたが『ラプラスの魔女』の前日譚になっている本作『魔力の胎動』
私は『ラプラスの魔女』は好きな作品なのだが、ネットで評判を見ると否定的な意見が数多く見られる。
そのような方には『魔力の胎動』はあまりオススメできない。これを読んだからといって『ラプラスの魔女』に対する考え方が変わるかといったら、そんなことはないだろう。
逆に『ラプラスの魔女』が好きな方には是非読んでもらいたい一冊。
『ラプラスの魔女』と交差してる部分もあるので、それらの伏線も気にしながら読むと、よりいっそう楽しめるはずだ。
そして読了後は前作を読み返したくなるだろう。
主な登場人物
羽原 円華(ウハラ マドカ)
前作にも登場したラプラスの魔女
工藤 ナユタ
患者の元へ各地を飛び回る鍼灸師(シンキュウシ)
その腕をかわれトップアスリートの患者も多い。
筒井 利之(ツツイ トシユキ)
大学准教授。専門は流体工学
青江 修介(アオエ シュウスケ)
前作にも登場した大学教授。専門は地球科学
4.ストーリー
第一章:あの風に向かって翔べ
第二章:この手で魔球を
第三章:その流れの行方は
第四章:どの道で迷っていようとも
第五章:魔力の胎動
一~四章は円華がラプラスの魔女の力を使って悩める人たちを救っていく物語。
そして五章は青江が過去に出会った事件で、『ラプラスの魔女』の事件に呼ばれるきっかけとなる物語。
5.終わりに
『魔力の胎動』は前作の復讐劇とはうってかわって心温まるようなヒューマンミステリーといった印象を受けた...が、それだけで終わらないのが東野圭吾。
所々に見え隠れする前作の影に、「あれ?これって確か...」と思うところがあるはずだ。
2018月5月4日に映画が公開される『ラプラスの魔女』を控え、この作品で気持ちを昂らせておくのも一興ではないだろうか。
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