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『狼と香辛料』でお馴染み!支倉凍砂の小説一覧!あらすじと作品紹介



この村では、見事に実った麦穂が風に揺られることを狼が走るという。
風に揺られる様子が、麦畑の中を狼が走っているように見えるからだ。

(引用:狼と香辛料 P13/支倉凍砂)


ライトノベル作家の支倉凍砂氏のこれまでに刊行されている小説をまとめた。またシリーズごとに作品のあらすじなどを紹介をしているので参考にしていただければと思う。


※これから紹介する『狼と香辛料 Spring Log』と『狼と羊皮紙』は、『狼と香辛料』の続編にあたる。そのため、あらすじ紹介で『狼と香辛料』の若干のネタバレに触れざるを得ないので、ネタバレNGの方は、そこは飛ばして読むのをオススメする。


目次

作品紹介

──1.『狼と香辛料』

──あらすじ

行商人ロレンスは、麦の束に埋もれ馬車の荷台に眠る少女を見つける。少女は狼の耳と尻尾を有した美しい娘で、自らを豊作を司る神ホロと名乗った。
「わっちは神と呼ばれていたがよ。わっちゃあホロ以外の何者でもない」
老獪な話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレンス。しかし彼女が本当に豊穣の狼神なのか半信半疑ながらも、ホロと旅をすることを了承した。
そんな二人旅に思いがけない儲け話が舞い込んでくる。近い将来、ある銀貨がねあがりするという噂。疑いながらもロレンスはその儲け話に乗るのだが──。
第12回電撃小説大賞〈銀賞〉受賞作!

(引用:狼と香辛料)



──狼少女の可愛さに狂え!
支倉凍砂の代表作といえば、狼少女と行商人が織り成すファンタジー『狼と香辛料』。これをなしには語れない。


物語の舞台は中世ヨーロッパを思わせる世界。リアルな世界観で魔法などの超常的現象はいっさい生じない。狼の化身”ホロ”の存在を除けば。


狼の耳と尻尾を持つ少女”ホロ”の本来の姿は、人間を一口で飲み込めるほど巨大な狼。旅の行商人クラフト・ロレンスは、商いのために訪れたパスロエ村を後にした夜、荷馬車に忍び込んでいたホロを発見する。


ホロがただの娘ではなく、狼の化身であることを知ったロレンスは、彼女を旅の供に迎えることとなる。2人は旅の途中に様々な騒動に巻き込まれながら、遥か北にたるホロの故郷を目指して旅をすることになる。


ファンタジーの作品であるが、ロレンスの行商人という職業を通じて、商人たちの駆け引きの様子がまず面白いし、経済的な内容が多いのも特徴的だ。


そしてとにかくホロが可愛い。これに尽きる。
少女の見た目なのに老獪な話し方をするギャップ。頭脳明晰で完璧なようなのにたまにみせる弱さ。ホロの可愛さを堪能したいがために全巻読み切ったまである。


全17巻(完結)



──2.『狼と香辛料 spring Log』

──あらすじ

 賢狼ホロと湯屋の主人になったロレンスの、旅の続きの物語がついに登場!
 ホロとロレンスが温泉地ニョッヒラに湯屋『狼と香辛料』を開いてから十数年。二人はスヴェルネルで開催される祭りの手伝いのため、山を降りることになる。だがロレンスにはもう一つ目的があった。それは、ニョッヒラの近くにできるという新しい温泉地の情報を得ることで──?

(引用:狼と香辛料 spring Log)


──ファン待望、二人の続編
先程紹介した『狼と香辛料』の、ホロとロレンスのその後を描いたストーリー。前作の『狼と香辛料』が好きな方には間違いなく刺さるであろう続編となっている。


ロレンスは、すでに行商人を引退し、温泉地ニョッヒラにてホロと一緒に湯屋を営んでいる。変わったのは職業だけでなく、二人の関係も前作とは微妙に変化がある。それはお互いが完全に信頼しきっている点だ。


前作では、二人のすれ違いからトラブルに発展したことが多々あったが、結婚を経て二人は良きパートナーへとかわっている。もちろん可愛らしいホロの姿を拝むことができる。更に二人の間には──!?


2021年現在、5巻まで刊行中(連載中)



──3.『狼と羊皮紙』

──あらすじ

 聖職者を志す青年コルは、恩人のロレンスが営む湯屋『狼と香辛料亭』を旅立つ。ウィンフィール王国の王子に誘われ、教会の不正を正す手伝いをするのだ。そんなコルの荷物には、狼の耳と尻尾を持つ美しい娘ミューリが潜んでおり──!?
 かつて賢狼ホロと行商人ロレンスの旅路に同行した放浪少年コルは青年となり、二人の娘ミューリと兄妹のように暮らしていた。そしてコルの旅立ちを知ったお転婆なミューリは、こっそり荷物に紛れ込んで家出を企てたのだ。
『狼と香辛料』待望の新シリーズは、ホロとロレンスの娘ミューリが主人公りいつの日にか世界を変える、『狼』と『羊
皮紙』の旅が始まる──!

(引用:新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙)


『狼と香辛料』の新シリーズとなっているこの『狼と羊皮紙』。『狼と香辛料』が、狼=ホロ、香辛料(行商人)=ロレンスを指していたのに対して今回は、狼=ミューリ、羊皮紙(聖職者)=コルを指している。


そう!!ホロとロレンスの子供であるミューリと、『狼と香辛料』でホロとロレンスの旅に登場したコル、二人の物語がこの『狼と羊皮紙』なのである。


狼少女と青年の旅という点では前作と同様たが、老獪だったホロに対してミューリは敏い部分はあるが基本お転婆で天真爛漫、行商人だったロレンスと違い、コルは正しい聖職者を目指すための旅。


性格趣向の真逆な二人が織り成す旅は前作とは一味違った面白みがある。


また、先程紹介した『狼と香辛料 spring Log』と同じ時系列で物語は進んでいるので並行して読み進めるとより楽しめるかもしれない。


2021年現在、6巻まで刊行中(連載中)



──4.『マグダラで眠れ』

──あらすじ

 人々が新たなる技術を求め、異教徒の住む地へ領土を広げそうとしている時代。錬金術師の青年クースラは、研究過程で教会に背く行動を取ったとして、昔なじみの錬金術師ウェルランドと共に、戦争の前線の町グルベッティの工房におくられることになる。
 グルベッティの町で、クースラたちは前任の錬金術師が謎の死を遂げたことを知る。そして辿り着いた工房では、フェネシスと名乗る白い修道女が二人を待ち受けていた。彼女の目的は、クースラたちの”監視”だというが──?
 眠らない錬金術師クースラと白い修道女フェネシスが紡ぐ、その「先」の世界を目指すファンタジー、開幕。

(引用:マグダラで眠れ)


──ヒロインはまたしても……!?
世界観としては『狼と香辛料』と同様に中世ヨーロッパ風、世間から忌み嫌われる錬金術師の主人公クースラと、敬虔な修道女フェネシスの交流が描かれている。


主人公クースラは錬金術師。錬金術というと、荒唐無稽な魔法のようなものを想像してしまうかもしれないが、現代でいう科学を使用している。


教会と騎士団の対立やその中での主人公のあり方、舞台設定は緻密さなどは前作に引き続き健在である。


またヒロイン、フェネシスも印象的な人物で『狼と香辛料』のホロとは違った魅力を持った人物である。そんなフェネシスには一つ、大きな秘密があって──!?

 
全8巻(連載中?)
※2016年2月10日に8巻が刊行されたが、2021年現在、9巻の情報はない。


──5.『少女は書架の海で眠る』

──あらすじ

書籍商を目指す少年フィルは、自身の所属するジーデル商会の命令で、仲間のジャドと異端審問官アブレアと共にグランドン修道院を訪れていた。修道院の書架に収められた貴重な蔵書を買い付ける。書籍商としての初仕事と新たな本との出会いに、心を躍らせるフィル。しかし、そこで彼を待っていたのは、本を憎む美しい少女クレアだった。フィルたちを修道院からかたくなに追い帰そうとするクレア。彼女が隠そうとする、ある秘密とは―。『マグダラで眠れ』と同じ世界観で描かれる、本を愛するすべての人に贈る至高のビブリオ・ファンタジー!

(引用:少女は書架の海で眠る (電撃文庫) | 支倉凍砂, 松風水蓮 |本 | 通販 | Amazon

全1巻
『マグダラで眠れ』のスピンオフ作品である。 
 

──6.『WORLD END ECONOMiCA』

──あらすじ

人類のフロンティア、月面都市を埋め尽くす摩天楼で、多くの人々が見果てぬ夢を追いかけている時代―。月生まれ、月育ちの家出少年ハルは、“前人未踏の地に立つこと”を夢見ていた。そのために必要なのは、圧倒的な資金。少年ハルが足を踏み入れたのは、人類の欲望を呑み込み、時に無慈悲に打ち砕いてきた場所「株式市場」だった。そんなハルが、月面都市の片隅にある寂れた教会で、黒尽くめの美しき天才少女ハガナと出会ったとき、運命の歯車は動き始める―。少年の見果てぬ夢を描く金融冒険青春活劇。支倉凍砂シナリオの同人ヴィジュアルノベル完全版が、電撃文庫で登場!!

(引用:https://www.amazon.co.jp/WORLD-END-ECONOMiCA-1-%E9%9B%BB%E6%92%83%E6%96%87%E5%BA%AB/dp/4048691120


全3巻

最後に

支倉凍砂氏の小説を読んだことないよ!という方はまず『狼と香辛料』をオススメする。ホロとロレンスの物語を是非堪能して頂きたい。


『少女は書架の海で眠る』と『WORLD END ECONOMiCA』に関しては、私はまだ読んでいないため、あらすじのみの紹介となっている。あしからず。


今回、記事を書くにあたってあらすじなど初めて知ったのだが、とても興味を惹かれたので近いうちに読んでみたいと思う。



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