FGかふぇ

読書やらカフェ巡りが趣味。読んだ本、行ったカフェの紹介がメインのブログです。ごゆるりとどうぞ。

読書初心者にもオススメ!有川浩の自衛隊三部作、『塩の街・空の中・海の底』+αのあらすじ・見所をまとめて紹介する。

f:id:furikake-gohan:20180915204721j:plain

シンプルな表紙に、シンプルなタイトル
だからこそ美しい。この様に3冊が並んでいたら思わずに手にとってしまいたくなる。

  
今回は有川浩の代表作品『塩の街』・『空の中』・『海の底』を紹介する。
 

最近ではドラマや映画など映像化された作品も段々も増えてきている。

 

ドラマだと
・フリーター、家を買う
・空飛ぶ広報室
・三匹のおっさん
・キャロリング
・図書館戦争

 

映画だと
・阪急電車
・図書館戦争
・県庁おもてなし課
・レインツリーの国
・植物図鑑
・旅猫レポート

 

みなさん見たことある作品はあるのではないだろうか?見たことはなくても名前くらいは聞いたことがあるのでは?


今回は、そんな有川浩さんの原点の作品であり、私の大好きな三作を紹介していく。

 
目次

どんな作品たち?

この三作はいわゆる自衛隊三部作と呼ばれていて、『塩の街』では陸上自衛隊、『空の中』では、航空自衛隊『海の底』では海上自衛隊、すべての作品が自衛隊に関わっていることから自衛隊三部作と呼ばれている。
 

三部作といっても物語が繋がっているわけではなく、それぞれ独立した形なのでどの順番で読んでも問題なく楽しめる。是非とも気になったものから読んでもらえればと思う。


それぞれの作品では大きな「異常事態」が発生しているが、その「異常事態」を除けば登場人物とその登場人物の「異常事態」への対応が非常にリアルに描かれている。

 
そんなリアルなSFの世界に恋愛要素が足されている。恋愛小説はあまり読まないが、サイドストーリーとして恋愛要素がある構成が好きな方には、どストライクの物語たちだ(『塩の街』は恋愛要素が強めだが)。





『塩の街』

あらすじ

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、そして消えていく。だが...「世界とか、救ってみたくない?」ある日そそのかされるように囁く者が運命を連れてやってくる。『空の中』『海の底』の3部作の第1作にして有川浩のデビュー作!番外編も完全収録!!

 (引用:塩の街 裏表紙/有川浩)

 

見所

好きな人を失う代わりに世界を救うか、それとも世界が滅びる代わりに好きな人と最後を迎えるか


一章から一気に引き込まれる。簡単に言うと、世界を侵食している塩害の説明部分になるのだが...最初から泣きそうに...。


『空の中』『海の底』は物語が始まってから「異常事態」が起こるのに対して、『塩の街』では「異常事態」がすでに起こった状態で物語が始まる。
 

『塩の街』に登場する「異常事態」とは、「巨大な塩の結晶が地球に飛来したことで人間が塩化していく」こと。

 
かなりぶっ飛んだ設定だが、物語の背景が丁寧に描かれているので、私はすんなりと『塩の街』の世界に入りこむことができた。


この崩壊の一途をたどっている世界で、元自衛隊の秋庭と少女・真奈が物語の中心人物である。


塩害の解決がメインストーリーで、秋庭と真奈の恋愛事情はサイドラインに過ぎないのが、歳の差や職業を考えればこの「異常事態」が起きなければ、恋に落ちることなど絶対なかったであろう二人。


「異常事態」があったからこそ、出会うことができた二人の行く末も、塩害解決のメインストーリーと同じくらい目が離せないものとなっている。


『空の中』

あらすじ

200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?
一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞な奇妙な危機とは...すべての本読みが心踊らせる、未曾有のスペクタクルエンタテイメント!!

(引用:空の中 裏表紙/有川浩)

 

見所

大人の視点と子供の視点両方から徐々に物語の核心に迫っていく。


高度2万メートルの上空...まさに『空の中』で謎の航空機事故が相次いで起こる。


その唯一の事故目撃者で生存者が女性パイロットの武田光稀。そして事故調査委員として派遣されたのが春名高巳。この二人が大人側ストーリーの中心人物。


子供側ストーリーの中心人物が、航空機事故で父親を亡くした斉木瞬。瞬の幼馴染の天野佳江

  
光稀と高巳は事故原因の調査のために高度2万メートルに飛ぶのだが...そこで「異常事態」と遭遇する場面がたまらなく好きだ。臨場感と緊張感たっぷりで何度でも読みたくなる。いや、何回も読み返した。


「異常事態」が何なのか?それを明かすと初めて読むときのドキドキ感が半減してしまいそうなのでこれ以上の説明はしないでおく。


そして子供たち側では、「訳が分からない生物」を拾うことで物語が始まるのだが、その生物を拾う人物が父親を航空機事故で亡くしたである。


大人と子供、どちらのストーリーも魅力的。しかもそれが交錯していくんだからたまらない。


個人的には三作の中で一番好きな作品だ。

 

『海の底』

あらすじ

4月。桜祭りで解放された米軍横須賀基地。停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧噪は悲鳴に変わっていた。巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し次々と人を「食べている」!自衛官は救出した子供たちと潜水艦に立てこもるが、彼らはなぜか「歪んでいた。」一方、警察と自衛隊、米軍の駆け引きの中、機動隊は凄絶な戦いを強いられていく...ジャンルの垣根を飛び越えたスーパーエンタテイメント!!

(引用:海の底 裏表紙/有川浩)

 

見所

若い自衛官二人と子供たちの潜水艦での立てこもり。極限状態の密閉状況下でのヒューマンドラマと、突如現れた怪物と機動隊の戦いが交互に描かれている。


『海の底』も主に二つの視点で物語が進行していく。
 1つ目が潜水艦『きりしお』乗員、夏木三尉と冬原三尉。巨大ザリガニの来襲によって逃げ場がなくなった子供13人が、『きりしお』に立てこもる6日間の物語。


潜水艦の中は主に子どもたちに、振り回されながらも、懸命に対処する若い自衛官二人が描かれている。



2つ目が市民を救出する側の警察機動隊。「警備の神様」という異名を持つ明石警部と、警察庁警部参事官、烏丸警視正のコンビの物語。


あらすじにも出ているが、「人が食べられる」というなかなかのグロテスクっぷり。そんな怪物の出現に対応するプロフェッショナルたちの奮闘に目が離せない。

 

『クジラの彼』

おまけとして、最後は恋愛短編集の『クジラの彼』を紹介する。

あらすじ

『元気ですか? 浮上したら漁火がきれいだったので送ります』
彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。聡子が出会った冬原は潜水艦(クジラ)乗り。いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるかわからない。そんなクジラの彼とのレンアイには、いつも7つの海が横たわる.......。表題作はじめ、『空の中』『海の底』の番外編も収録した、男前でかわいい彼女たちの6つの恋。有川浩がおくる制服ラブコメシリーズ第1段!!

(引用:クジラの彼 裏表紙/有川浩)

 

見所

ここでは、6つの恋愛短編集が収録されている。

『海の底』で登場した冬原にスポットを当てた表題にもなっている「クジラの彼」


同じく『海の底』に登場した夏木が主人公の「有能な彼女」


『空の中』に登場した高巳が主人公の「ファイターパイロットの君」

 

『海の底』『空の中』を読んで、彼らのその後が気になった方には是非とも読んでもらいたい一冊となっている。絶対損はしません。

 

また、その他のお話も自衛隊員という、障害大き道を乗り越える、溢れる思いをぶつけるような恋物語となっている。