一千メートルの柱を登り、長い長いドーム天井の道を歩いてもなお、この巨大な箱舟〈ジャイアント・アーク〉の輪郭を実感きていなかったのだとカドムは思った。多分、今もなお実感しきっていないのだ。自分たちは、あとどれほどのことを理解していないのだろ…
「まだわかってないな。人類だよ」ハンは両手の先をクイと自分の顔に向けた。「僕たちが人類であり、人類といえば僕たちになったんだ。厳密な意味で」 (引用:天冥の標Ⅶ P213) 小川一水の『天冥の標』シリーズ第7段、『天冥の標Ⅶ〈新世界ハーブC〉』の感想…
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