FGかふぇ

読書やらカフェ巡りが趣味。読んだ本、行ったカフェの紹介がメインのブログです。ごゆるりとどうぞ。

欺きの極地にて──『デセプション・ポイント』のあらすじ・紹介【ダン・ブラウン】



「積み重ねた証拠は、カードを組み立てた家といっしょよ。大前提を抜きとるとすべてが揺らぎはじめる。隕石が発見された場所こそが大前提だったのよ」

(引用:デセプション・ポイント P132-133/ダン・ブラウン)


ダン・ブラウンの『デセプション・ポイント』のあらすじ・紹介を行っていく。感想はコチラ。
【『デセプション・ポイント』感想】


『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズは宗教について知ってた方が面白いし、逆に宗教や芸術作品について興味がないととっつきにくいが、『デセプション・ポイント』の主な題材は大統領選挙とNASA。もともとの知識がなくても楽しめるはずだ。
 

【書籍情報】
タイトル:デセプション・ポイント
著者:ダン・ブラウン
出版社:角川文庫
ジャンル・要素:ミステリを主軸として、スリラー、SF、サスペンス要素を含む
ページ数:上巻〈427〉、下巻〈398〉
刊行年:2001年
映像化:なし
読後感:スッキリ


目次

あらすじ

国家偵察局員レイチェルの仕事は、大統領へ提出する機密情報の分析。現在、ホワイトハウスは大統領選の渦中にあり、現職と争っている対立候補は、なんと彼女の父だった。選挙戦はNASAに膨大な予算を費やす現政府を非難し、国民の支持を集めている父が有利に進めていた。そんなある日、レイチェルは直直に大統領から呼び出される。NASAが大発見をしたので、彼女の目で確かめてきてほしいというのだが……。

(引用:デセプション・ポイント/ダン・ブラウン)



『デセプション・ポイント』は二人の美女の視点で物語が進行していく。それぞれは、大統領選についての視点、もう一つはNASAの大発見についての視点。二つの視点を主として、二人の主人公は待ち受ける数々の窮地をどう切り抜けていくのか、そして大統領選挙とNASAの大発見を絡めて一気に展開されていく。


疑惑うずまく大統領選

米国大統領選挙をひかえ、構図は現大統領ザカリー・ハーニーと上院議員セジウィック・セクストンの一騎打ちの状態にあったが優勢はセクストンに傾いていた。


現大統領のハーニーは、NASAを支持しているが、肝心のNASAはここ数年間失敗続きで膨大な資金が水泡に帰している現状。そのためNASAにまわしている資金を教育に回すというセクストンの政策方針が有権者の強い共感を生み支持を集めていた。


セクストンに抑え込まれているように見えた大統領陣営だったが、NASAの大発見によって事態は一転していく。


怪しげな動きが見え隠れする両陣営、大統領選挙の行方は最後まで予想がつかない。


NASAが見つけた世紀の大発見

北極では、NASAが、ある『大発見』をしていた。それは大統領選挙はおろか、世界を揺るがす発見に値した。その公表に伴って大統領は、信頼を得るためにNASAとは関係のない第三者も集められ、NASAの『大発見』の明確な裏付けを行った。


そこに大統領直々に呼ばれたひとりが
NRO(国家偵察局)の局員・レイチェル・セクストンだ。彼女は複雑な立場の人物で、現大統領側に近い立場(NRO)に属しているが、彼の父親はセジウィック・セクストン。つまり現大統領と選挙選で対立している人物なのである。


レイチェルは一時はNASAの『大発見』を自らの目で確認し、間違いないと太鼓判を押した。しかし、わずかなほころびが見つかったことから、レイチェルは国を取り巻く騒動に巻き込まれていく。


その『大発見』とは、北極の氷中に埋まった隕石だった。もちろんただの隕石でNASAがそこまで騒ぎ立てるはずがない。その隕石にはとてつもない秘密が眠っていたのだ。

特殊部隊を率いる"指揮官"の正体は…?

『大発見』のほころびを見つけたレイチェルたち数人の民間人は突如、デルタ・フォースという特殊部隊に命を狙われる。デルタ・フォースを動かせるのは大統領をはじめごく限られた人物のみ。


はたしてレイチェルたちが気づいてしまった真実とはなんなのか、そして裏で暗躍する人物とは一体だれなのか。



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【オススメ記事】






『デセプション・ポイント』の感想を好き勝手に語る【ダン・ブラウン】




ダン・ブラウンの『デセプション・ポイント』が、『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズに負けず劣らず面白かったので感想を語っていく。


NASAの大発見とは何なのか!?大統領選挙はどうなるのか!?セクストン親子の関係は!?…と、開始数十ページで物語に完璧に引き込まれた。いい意味でダン・ブラウンとは思えない作品で、ダン・ブラウンの新たな一面を伺うことができた。(って言ってもこの作品は3作目だけど)


どうしても『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズのような、史実にまつわった物語に、歴史的建造物や美術品、科学と宗教の対立、そしてフリーメイソンなどの謎の秘密結社が暗躍する……といった作品のイメージだったし、それが持ち味だと思っていたが、そんな固定概念を払拭させられた。
以下ネタバレありなので未読の方はコチラからどうぞ。
【『デセプション・ポイント』あらすじ・紹介】




目次

感想

前半では窮地に立たせれていた現大統領・ザック・ハーニー。隕石の発見でめでたく逆転……と、もちろんそんな簡単に物語が進行していくとは思ってなかったが、予想もできない一転二転の展開にハラハラドキドキで大満足だった。


物語の中で一番気になっていたのは、特殊チームデルタ・フォースの"指揮官"と呼ばれていた、裏で暗躍している人物は誰なのか?


NASA長官のエクストリーム!?それとも大統領側近のテンチ!?と考えを巡らせていたなか、ピカリングが黒幕だったのは完全に予想外だった。まんまと叙述トリックにしてやられた。一番信頼感のある人物や、犯人のはずがない人物(叙述トリックの部分だが、ピカリングはミサイルで殺されたはずだった)を黒幕に仕立て上げるのがダン・ブラウンのこれまでのよくあるパターンで、気にはかけていたのに見事に騙された。いやー悔しい!


クライマックスシーンで死んだはずだったピカリングがでてきたときには、思わず「なんで!?やられた!!」って声を出してしまいそうだった。


ダン・ブラウンが描く犯人が魅力的で嫌悪感を感じない人物が多いのは、犯人が己の志を貫いていている部分にあると思う。予想外なだけでなく、ちゃんと納得できる動機を持ち合わせている。


ピカリングの当初の計画では、犠牲者は地質学者のブロフィーだけのはずだった。しかし、計画外の出来事の連続に段々と道をそれてエスレートしてしまっていたが、すべては米国の安定のためという理想を追い求めた結果。結局は国のために命まで落としてしまうのは皮肉でもある。


レイチェルの命を狙われながらも隕石の秘密に迫る視点も面白いし、ガブリエールの視点からみる大統領選挙の裏側も面白い。どちらの視点も夢中になれる。


NSAの、各分野の専門家のお墨付きがあったはずの隕石。その隕石の秘密が暴かれていく様が痛快だった。真実に近づくにつれて、どんどん悪い予感が的中していくようで非常にハラハラさせられる。


一つ残念…というか違和感があったのは国を背負う特殊部隊デルタ・フォースがレイチェルたち民間人にやられてしまう点。武装したうえで人数の不利もない。それなのに銃火器の扱いに慣れてもいない人間にやられてしまうのは流石に違和感を覚えた。


最後に

ダン・ブラウン最新作の『オリジン』のアイデアはここからきたのかなと思う所があった。

 トーランドは楽しそうに口を開いた。「レイチェル、地球はかつて生物のいない惑星だったんだ。それが突然、一夜のうちに爆発したかのように生命が息づいた。生物学者の多くは、原始の海の成分が理想的な状態になったために、魔法のごとく命が宿ったと考えている。でも、それを実験室で再現することはいまだにできていない。宗教学者は、その試みが成功しないのは神が実在する証だと考える。神が原始の海にふれて命を吹き込んだからこそ、生き物が存在するのだと言ってね」

(引用:デセプション・ポイント〈上〉P173/ダン・ブラウン)

まさに『オリジン』の一つ目の重要ポイントなんだよなぁ。ダ・ヴィンチ・コードシリーズ最新作『オリジン』は、生命の起源と生命の未来を綴った物語。自信をもってオススメできる。
【『オリジン』のあらすじ・紹介】



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【オススメ記事】






ダン・ブラウンの原点『パズル・パレス』のあらすじ・紹介


『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズで一目脚光を浴びているダン・ブラウン。今回はそんな彼の原点であるデビュー作『パズル・パレス』のあらすじ・紹介を行っていく。


『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの紹介はコチラからどうぞ。


目次

あらすじ

史上最大の諜報機関にして暗号学の最高峰、米国家安全保障局のスーパーコンピュータ〈トランスレータ〉が狙われる。対テロ対策として開発され、一般市民の通信をも監視可能なこの存在は決して公に出来ない国家機密だった。が、この状況に憤った元局員が、自ら開発した解読不可能な暗号ソフトを楯に〈トランスレータ〉の公表を迫る。個人のプライバシーか、国家の安全保障か。情報化時代のテロをスリリングに描いたスリラー。

(引用:パズル・パレス〈上〉裏表紙/ダン・ブラウン)


『パズル・パレス』では、二人の主人公の視点で物語が進行していく。一人目はスーザン・フレッチャー。彼女はNSA(国家安全保障局)の暗号解読課主任。若くして主任まで上り詰めた彼女の頭脳は聡明で、しかも美人。


スーザンはとある土曜日、休日にもかかわらず、上司のストラスモア副長官から至急NSAに来るように要請を受ける。そこでスーザンはNSA最大のピンチに巻き込まれていく…。


もう一人の主人公がスーザンの恋人であるデイヴィッド・ベッカー。言語学専攻の大学教授である。以前にNSAの仕事を手伝い、貢献したことでスーザンと出会う。


ストラスモアとも面識があり、そのストラスモアから極秘で任務を依頼される。それは、とある男が残した指輪を回収すること。急遽、アメリカからスペインに飛んだベッカーに待ち受ける困難とは…?そして彼の背後には怪しい影が……。


…とまぁ、これが簡単なあらすじ。


NSAと訪れる危機

先程チラッと出てきたがNSA〈国家安全保障局〉とは史上最大の諜報機関にして暗号学の最高峰であり、” 米国政府機関の通信を保護し、外国列強の通信を傍受すること ”を任務としている。実在する組織である。


『パズル・パレス』では、NSAが密かに開発した「トランスレータ」が危機に陥る。「トランスレータ」とは簡単にいえば超高機能暗号解読機で、全ての暗号を瞬く間に解読してEメールを読むことができ、テロや犯罪などを未然に防ぐ役割を果たしている。


しかし裏を返せばそれは、一般市民の通信はすべて監視されていることを意味し、プライバシーの欠片もない。もちろん「トランスレータ」の存在は国家機密だったが、NSAの元局員が反旗を翻す。個人のプライバシーを守るため、「トランスレータ」でも解読不可能な暗号ソフトを発明した。そしてそれを世界中にばら撒くと脅しをかけたのだ。つまり莫大な資金を投入して作った「トランスレータ」をガラクタに変えてしまったのだ。


日本

『パズル・パレス』では、日本人の登場人物や、日本でかつて起きた出来事が鍵を握っている。外国の小説で日本が出てくるとついつい親近感がわいてしまう。

 
ダン・ブラウンの他の作品『ロスト・シンボル』でも"CIA保安局局長"という重要なポジションに日系人の女性を登場させるなど、世界各国が登場するダン・ブラウンの小説だが、日本にもいくつかのスポットライトが浴びせられている。


最後に

『パズル・パレス』はダン・ブラウンの原点が伺える作品だ。
私自身、現在刊行されている『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズ5作品を読んでから今回紹介している『パズル・パレス』を読んだ。なるほど、確かに彼の作品の原点が見えた気がした。


実在する秘密結社を用いて綴られる物語。暗殺者に追われる主人公が機転を効かせて逃げ回る。そして数日間の出来事をぎゅっとまとめた密度の濃いジェットコースターストーリー。


正直な話、『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズを先に読む事をオススメする。個人の好みなので強くは言えないが私は『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズのほうが面白いと思う。


ダン・ブラウンの作品を更に読んでみたいと思ったら手を出してみればいいだろう。きっと彼のルーツが伺えるはずだ。

余談だがNSAが登場する作品を先日たまたま読んだ。デイヴィッド・ウォルトンの『天才感染症』という作品だ。


その菌に感染すると知能が爆発的に増加する。そんな菌が存在したら……という状況を描いた、菌類SF小説である。もちろん、ただ頭がよくなるだけの菌ではなく、その裏には恐ろしい陰謀が──。というストーリー。コチラも一読の価値ありだ。



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【オススメ記事】






2019.2.8の『SANOVA』ライブが最高だったから感想を語っていく

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2019年2月8日に新宿のライブハウスMARZで行われた『SANOVA』のワンマンライブに行ってきたのでその感想を語っていきます。

SANOVAってなんぞや?って方はコチラからどうぞ!!

目次

感想

もう、最高でしたね。これにつきる。圧倒されすぎて終始ニヤけてたと思います。 見ていた場所が後ろの方だったのでちょっと見づらかったんですけど迫力と一体感をバンバン伝わりました。


今回ライブには初めて参戦したのですが、本当に3人が楽しそうに演奏しているので見ている、聴いているこちらも楽しくなってしまいました。音源は聴き込んでいたけど…やっぱり生演奏に勝てるものはないなぁって。


3人の息遣いやアイコンタクト、息ぴったりの演奏やアレンジ……。また行きたい、誰かを連れて行きたい、教えてあげたいって思えるライブでした。



演奏した曲について

【セットリスト】
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セットリストが貼り出されていたので載せておきます。特に印象に残った曲について簡単に感想を。

 
【regards】
私が初めて聴いたSANOVAの曲で、一番大好きな曲。絶対に聴きたい!!と思ってたので演奏してくれて本当に嬉しかったです…!!


【Rat】
ほんの一瞬、音が無くなる箇所があるじゃないですか。音源で言うと0:37や0:44の所。音源でも確かにピタッと一瞬音が消えてるんですけど、ライブではその一瞬がとても強調されていた気がして(音が無いのに強調というのも変な話ですが)一体感に鳥肌がたちました。


【ニ角形】
はやい!!かっこいい!!!
ニ角形が一番迫力と疾走感を感じた曲でした。疾走感というより全力疾走でしたね。ただでさえテンポがはやいのにライブでは更にはやくて…!!youtubeにアップされて、初めて聴いた瞬間に惚れた曲。これを生で聴けるとは思ってなかったので興奮しっぱなしでした。
 

【手紙】
今回唯一のバラード曲。演奏前、沙知さんがMCで話していた事と相まって心に沁みる一曲でした。当然ですが、SANOVAがここまでくるのに大変な努力があって、必死に走り続けたおかげで今の演奏があるのか…と。自分も頑張ろうと、勇気を頂けました。


【DEAR】
アルバム曲しか聴いたことなかったので初めて聴きました曲でした。あぁもう一度聴きたい…。私もタオルを振り回して参加させてもらいました。とにかく楽しくて夢中になった一曲でした。

最後に

MCで知ったんですけど、まだメジャーデビューして2年なんですね…。私がSANOVAと出会ったのが2ndアルバム『Elevation』がリリースされる直前だったので2017年の12月くらい。つまりSANOVAを聴きはじめて一年と少しになるわけですが、こんなに好きになったバンドは初めてです。


CDとタオルにサインを頂いて、握手までさせて頂いて…!!大好きなSANOVAでしたが、今回のライブでもっともっと好きになりました!一生ついていきます!!
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【関連記事】

『四季 春』の感想を好き勝手に語る【森博嗣】


 たとえるなら、それは天体の運行に類似している。たまたま、彼女の軌道と、僕の起動が、最も接近する位置に、そのときの二人が存在しただけのこと。
 つまり、偶然。

(引用:四季 春 P14/森博嗣)


森博嗣の代表作品『すべてがFになる』やその他の作品で圧倒的な存在感を示した天才・真賀田四季。彼女のルーツに迫る四部作『春』『夏』『秋』『冬』の『春』を読んだので感想を語っていく。



このシリーズは表紙が素晴らしくかっこよい。


あらすじ

天才科学者・真賀田四季。彼女は五歳になるまでに語学を、六歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考するその能力に人々は魅了される。あらゆる概念にとらわれぬ知性が遭遇した殺人事件は、彼女にどんな影響を与えたのか。圧倒的人気の四部作、第一弾。

感想

真賀田四季は子供でもやっぱり真賀田四季だった。
『すべてがFになる』で彼女の圧倒的存在を知って、『有限と微小のパン』で更に彼女の魅力に取り憑かれる。彼女に再び会いたくて『四季 春』を手にとった。とうてい子供ではあり得ない思考・言動に面食らったが、過去作での"四季"という人物を知っていれば、違和感は全然ない。


彼女の事を「天才」なんてありふれた言葉では表現してしまっていいのだろうか。もっと唯一無二、もし全知全能の神が人の形をとったとしたら、きっと彼女になるのだろう。


『四季 春』は怖いもの見たさに似てる。すべてを理解できる訳ではないが彼女の事を、彼女の思考に触れる度に今までの自分の価値観を否定されるような、世界の真理を突きつけられているような感じがする。

「私、別に、生きていたいなんて思わない」
「どうして?」
「その質問は、まず、どうして生きたいのか、に答えてからでなくては意味がないわ」
「だから、それは、楽しいからだよ」
「楽しいと思い込んでいるだけよ」四季は笑った。「生きていることが、どれだけ、私たちの重荷になっているか、どれだけ、自由を束縛しているか、わかっている?」
「生きていることが、自由を束縛している?それは、逆なんじゃない?」
「いいえ。生きていなければならない、という思い込みが、人間の自由を奪っている根元です」
「でも、死んでしまったら、なにもない。自由もなにもないじゃないか」
「そう思う?」彼女は微笑んだ。
「だって、それは常識だろう?」
「常識だと思う?」

(引用:四季 春 P228-229/森博嗣)


彼女と自分を比べるなんて恐れ多いもいいところだが、彼女を知れば知るほど自分はなんてちっぽけで、ありきたりな存在なんだと思い知らされる。大きく見れば四季を生み出した森博嗣という人物が恐ろしい。



『四季 春』を読んで釈然としかなかった方、よくわからなかった方へ。『四季 春』の考察を書いている方のページを下記に貼っておく。一読の価値ありだ。


『四季 春』を一度読んだだけでは正直、"其志雄"についてや事件の奥深くにある真相など、わからない事、理解できないことがいくつもあった。しかしこの方のサイトで説明されている事がとっても腑に落ちた。てか洞察が深すぎて感心しっぱなしだった。




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【小説】音は作り磨くモノ──『羊と鋼の森』あらすじ・紹介【宮下奈都】


言葉で伝えきれないなら、
音〈ピアノ〉で表せるようになればいい。

(引用:羊と鋼の森/宮下奈都)


2016年に「本屋大賞」を受賞した宮下奈都のベストセラー小説『羊と鋼の森』を紹介していく。


『羊と鋼の森』を簡単に説明すれば、ピアノの調律師を目指す青年が職場の先輩や、お客さんとの関わりを経て成長していく過程を描いた物語である。劇的な展開や大きな事件が起こる訳ではないが、繊細な心情描写と、主人公の確かに成長の様子は、ジワジワと熱を帯びてくるような面白さがある。


個人的には、読みやすくスッキリした読了感。そして単行本で243ページと文量も多過ぎず少なすぎず、普段あまり本に触れない方も読みやすい作品だと思う。



感想はコチラ。
【『羊と鋼の森』感想】


目次

あらすじ

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。ひたすら音と向き合い、人と向き合う外村。個性豊かな先輩たちや双子の姉妹に囲まれながら、調律の森へと深く分け入っていく─。一人の青年が成長する姿を温かく静謐な筆致で描いた感動作。

(引用:「BOOK」データベース)    

見どころ

──調律師を志した青年の物語

主人公は高校生の外村。ピアノにも、もちろん調律師にも興味をもっていなかった外村。ある日、偶然出会ったピアノ調律師の板鳥と出会い"調律師"という仕事に魅せられる。


それまでは、物事にあまり関心が持てていなかった外村がピアノと調律の世界に没頭する。ピアノの音と向き合って、ピアノを通してお客さんや職場の先輩と向き合って成長していく。ひた向きに調律の道を進む外村の静かな情熱が私は少し羨ましかった。


どんな想いを抱えた人が、ピアノの調律師になろうと思うのだろうか?
少なくとも共通するのは、元々ピアノが身近にある生活を送っていた人だろうと思う。しかし外村はピアノの調律師になろうと思うまで、ピアノに関してまったく関心がなかった。


そのために様々な葛藤を抱えることになるのだが、そんな外村に対して職場の先輩たちがアドバイスをおくったり、自分の調律に対する想いを告げたりする様子…人間関係に温かな気持ちになれる。

 

──"調律"という仕事の奥深さ

物語のメインテーマは、主人公・外村の成長を描いたものであるが、"調律"という普段、ピアノに触れない方には縁のない仕事について触れることができるのも『羊と鋼の森』の面白いところだ。


調律は音程を合わせるだけでは終わらない。
「相手が求める音を作る」
これが物語で語られる調律の本質だ。明るい音、暗い音、大きい音、小さい音、硬い音、柔らかい音、響く音、鈍い音……。音程とはまた違う、感覚に近い部分。だから相手が本当に求めるものをくみ取る感性と、更にそれを再現する技術力…。調律の奥深さと、それを可能にする調律師の技術や感性を味わえる。調律師とは、まさにピアノに命を吹き込む仕事だ。そんな奥深い世界を繊細に表現している『羊と鋼の森』が面白くないはずがない。


──言葉って美しい

もう一つ、私が『羊と鋼の森』をよんでいて、感じたのは言葉って美しいんだなということだった。言葉の美しさ、表現の美しさがこの物語を引き立てていると思う。

「さっきよりずいぶんはっきりしました」
「何がはっきりしたんでしょう」
「この音の景色が」
音の連れてくる景色がはっきりと浮かぶ。一連の作業を終えた今、その景色は、最初に弾いたときに見えた景色より格段に鮮やかになった。

(引用:羊と鋼の森 P10/宮下奈都)

"音の景色"
音の感想なのに、視覚の表現の景色って表現するあたりとっても好き。


一つひとつの表現が、心理描写が、情景が繊細だ。とくにピアノ…つまり"音"を表現する描写が『羊と鋼の森』は必然的に多い。もちろん本で音を聴けるはずがないのだが…「こんな音なんだろうなぁ」と自然とピアノの音が頭に浮かぶような、そんな繊細な表現が魅力の一つだと思う。



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【小説】『羊と鋼の森』の感想を好き勝手に語る【宮下奈都】

天文学と音楽が世界の基礎だという説にうなずこうとしている。無数の星々の間からいくつかを抽出して星座とする。調律も似ている。世界に溶けている美しいものを掬い取る。その美しさをできるだけ損なわないよそっと取り出して、よく見えるようにする。

(引用:羊と鋼の森 P212/宮下奈都)



心洗われ、静かながらワクワクする宮下奈都の『羊と鋼の森』の感想を語っていく。ネタバレありなのでご注意を。


ネタバレなしの紹介はコチラから。
【『羊と鋼の森』あらすじ・紹介】


目次

あらすじ

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。ひたすら音と向き合い、人と向き合う外村。個性豊かな先輩たちや双子の姉妹に囲まれながら、調律の森へと深く分け入っていく─。一人の青年が成長する姿を温かく静謐な筆致で描いた感動作。

(引用:「BOOK」データベース)


感想

──ピアノの魅力に引き込まれる

ピアノと、ピアノに命を吹き込む調律師の魅力が大いに語られていた。私はピアノは全然弾けないし、ましてや調律なんてまったく縁のないものだったけれども『羊と鋼の森』を読んで、あっという間にこの世界の魅力にひきこまれた。


主人公、外村の成長も物語の魅力の一部だが、私が一番引き込まれたのはピアノの魅力、そしてそのピアノとピアニストの魅力を存分に引き立てる調律の仕事についてだった。私は調律についての知識は、「乱れた音の音程を調節しなおすもの」くらいの認識だったが、調律の奥深い世界を知ることができた。


「相手が求める音を作る」
言うのは簡単だけど、とてつもなく難しいよね。明るい音、暗い音、大きい音、小さい音、硬い音、柔らかい音、響く音、鈍い音……。音程とはまた違う、感覚に近い部分。だから相手が本当に求めるものをくみ取る感性と、更にそれを再現する技術力…。


また、人にそれぞれ個性があるように、ピアノにも一つとして同じものはない。そして演奏者も違う、学生なのか、プロなのか。弾く場所は家庭の部屋なのか、コンサートのホールなのか。今の季節にあった調律は…。奥が深すぎる。


調律師とは、まさにピアノに命を吹き込む仕事だ。そんな奥深い世界を繊細に表現している『羊と鋼の森』が面白くないはずがない。



──主人公・外村の成長に心動かされる

真っ直ぐ、愚直に、時には迷いながらも調律師の道を進む外村に心動かされる。思わずグッときたのは、調律師を目指すと決めた双子の由仁の外村に向けた一言。

「すごいです、外村さん、私も早く調律の勉強をしたいです、外村さんの見習いになりたいです」
〈中略〉
「ううん、このピアノの音色が和音を引っ張ってます。和音がそれに乗って、楽しそうに、見たことない音を出してるんです」

(引用:羊と鋼の森 P230-231/宮下奈都)

外村本人は和音の実力がすごいから、と謙遜しているが、和音のピアノを一番聴いているであろう由仁の言葉に間違いはないんじゃないかな。


この人のようになりたい!という調律師に外村はなれている。外村が板鳥に憧れて調律師を目指したように、外村は憧れられるような調律師に成長していると思ったら込み上げてくるものがあった。



──言葉って美しい

言葉の美しさ、表現の美しさがこの物語を引き立てている。印象に残ったものをあげていく。

「さっきよりずいぶんはっきりしました」
「何がはっきりしたんでしょう」
「この音の景色が」
音の連れてくる景色がはっきりと浮かぶ。一連の作業を終えた今、その景色は、最初に弾いたときに見えた景色より格段に鮮やかになった。

(引用:羊と鋼の森 P10/宮下奈都)

"音の景色"
音の感想なのに、視覚の表現の景色っていうあたりいいよね。物語序盤で、まだピアノになんの関心も持ってなかった外村がこの感想を持てるって、ある種の予感めいたものを感じる。

「美しい」も「正しい」て同じように僕には新しい言葉だった。ピアノに出会うまで、美しいものに気づかずにいた。知らなかった、というのとは少し違う。僕はたくさん知っていた。ただ、知っていることに気づかずにいたのだ。
 その証拠に、ピアノに出会って以来、僕は記憶の中からいくつもの美しいものを発見した。
 たとえば、実家にいる頃ときどき祖母がつくってくれたミルク紅茶。小鍋で煮出した紅茶にミルクを足すと、大雨の後の濁った川みたいな色になる。鍋の底に魚を隠していそうな、あたたかいミルク紅茶。カップに注がれて渦を巻く液体にしばらく見惚れた。あれは美しかったと思う。

(引用:羊と鋼の森 P19/宮下奈都)

「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えるいるようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」

(引用:羊と鋼の森 P57/宮下奈都)

『羊と鋼の森』を読んだ方、おそらく全員が気をひかれた一文だと思う。板鳥が目指している音として答えた一文。実際には原民喜の小説の一文だ(調べたら『沙漠の花』という作品の一文らしい)。

 ホールでたくさんの人と聴く音楽と、できるだけ近くで演奏者の息づかいを感じながら聴く音楽は、比べるようなものでない。どちらがいいか、どちらがすぐれているか、という問題ではないのだ。どちらにも音楽のよろこびが宿っていて、手ざわりみたいなものが違う。朝日が昇ってくるときの世界の輝きと、夕日が沈むときの輝きに、優劣はつけられない。朝日も夕日も同じ太陽であるのに美しさの形が違う、ということではないだろうか。

(引用:羊と鋼の森 P147/宮下奈都)

例えが素晴らしすぎる。本書で1、2を争うくらい好きな表現かもしれない。


──『羊と鋼の森』

タイトルがもう秀逸
ハンマーのフェルトで"羊"
ハンマーが叩く弦で"鋼"
そして"羊"と"鋼"でできたピアノで"森"


一見すると意味がわからないが理解するとスッと胸に入ってきて、これ以上はないと思えるタイトルである。こういうタイトルが大好き。他の例をあげるとすれば『すべてがFになる』とかかな。


最後に

続きが読みたい、と切に思った。中途半端だからという事ではない。物語はしっかり区切りよく終わっている。でも、まだ彼らの歩む道を、歩んだ道を見てみたい。


外村の今後の活躍はもちろん。和音は一流のピアニストになれるのか。板鳥の調律師になったきっかけの話とか。まだまだ気になることがありすぎる。短編集とかでもかまわないから、続編でないかなぁ。


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