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【小説】2分でわかる『人魚の眠る家』あらすじ・紹介【東野圭吾】


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「今、我が家に......うちの家にいる娘は、患者でしょうか。それとも死体なのでしょうか」

(引用:人魚の眠る家 P293/東野圭吾)


2018年11月16日に映画公開が決まった東野圭吾の『人魚の眠る家』


予告の動画では、だいぶ不穏な雰囲気が漂う作品だが、実際はどんな作品なのか?


【映画:人魚の眠る家 予告動画】


今回は、その『人魚の眠る家』の原作小説のあらすじや実際どんな作品なのかを重要なネタバレはなしで紹介していく。


ネタバレありの感想はコチラ


目次

1.あらすじ

娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した仮面夫婦の二人。彼等に悲報が届いたのは、面接試験の予行演習の直前だった。娘がプールで溺れた―。病院に駆けつけた二人を待っていたのは残酷な現実。そして医師からは、思いもよらない選択を迫られる。過酷な運命に苦悩する母親。その愛と狂気は成就するのか―。

(引用:人魚の眠る家 - 東野圭吾 - Google ブックス)



播磨薫子は夫の和昌の浮気が原因で別々に暮らしている。



二人は娘・瑞穂の小学校受験が終わったら離婚をすると決めていたが、受験を迎える前に悲劇が訪れてしまう。


瑞穂が遊びに行っていたプールで溺れてしまったのだ。


病院に運ばれ懸命な治療が続けられていたが...医師からは、瑞穂の意識は戻らないだろうと告げられる。


そしてもう一言...医師は言葉を続ける。


「お嬢さんの脳死が確定された場合、臓器を提供する御意志はありますか?」


詳しい話は『人魚の眠る家』で語られるが、日本の法律は臓器提供の意志がなければ脳死判定は行われない


この″脳死について″が物語の核となってくる。


脳はすでに機能を失っているとはいえ、眠っているだけのように見える娘。その姿に″死んでいる″とは、とても考えられない。


死を受け入れるべきか、諦めないべきか...苦難の末に薫子が選んだ決断は──。



2.あらすじ補足

もう少し踏み込んで『人魚の眠る家』について紹介していく。
重要なネタバレには触れないが、ちょこちょこと物語の中身に触れていくので嫌な方は戻る推奨。













さて
映画の予告動画を見たかたは気付いたと思うが、苦難の末に薫子は諦めずに瑞穂の回復を信じる、という道を選ぶ。


まぁそりゃそうですよね、でないと物語終わってしまいますし。


そして何より瑞穂と共に生きると決めてからが、『人魚の眠る家』の本当のスタートと言っていいだろう。


あらすじの最後に

その愛と狂気は成就するのか―。

とあるが、薫子の瑞穂に対する″愛″と裏返しの″狂気″こそが『人魚の眠る家』一番の見所だ。


夫・和昌の助けもあり、瑞穂は順調に回復を続ける。呼吸器もとれて、一見するとただ眠っているだけ、とも思えるくらいに良くなっていく。


だが脳のほうは変わらずで、脳波は──ない。


世間一般からしたら、それは″死んでいる″のと変わらない。しかし薫子にとってはきちんと″生きている″愛娘。


双方の考え方の違いが、次第に大きな亀裂となって周りを狂わせていく。


薫子の愛と狂気の先にあるものは──。


3. ...で、結局面白いの?

好みが別れる作品であるとは思う。
5段階で評価するとしたら3.5くらいかな、というのが私の感想。


あらすじを読めば想像はつくが、決して愉快な話ではない。むしろかなり″重い″と言っていいだろう。


怖いもの見たさ...とは違うが、物語から目を背けたくなる...だがしかし続きも読みたい...と、じわじわと引き込まれる社会派のミステリーである。


″死″とはなんなのか、何をもって″死″とするのか。果たして母親の歪んだようにも思える愛に救いはあるのか...。


娘に訪れた悲劇を前に両親はどのような決断をくだすのか。もし自分が両親の立場だったら...と思わず考えてしまう。


脳死、そして臓器移植。現代日本における問題も投げかけた作品である。



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