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『図書館危機』の感想を好き勝手に語る【有川浩】

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県展を守りながらくだらない嫌がらせに付き合ってる暇はないの。県展警備に対する部内者の重大な妨害として報告させてもらうから、そのつもりであたしにかかってこい!」

(引用:図書館危機 P277/有川浩)


『図書館戦争』シリーズの三作目、有川浩の『図書館危機』の感想を語っていく。ネタバレありなので未読の方はご注意を。


感想

ということで今回も、ほのぼのからシリアスまで飽きさせない展開で読み応えバッチリ、一気に読み切った。


──1.王子様、卒業
王子様の正体を予期せぬ形で知ってしまった郁の乙女全開の動揺っぷり、そして「あたし、王子様からは卒業します!」と公言してしまう真っ直ぐさ。笑いが止まらなくなる小牧の気持ちがよくわかる。


──2.昇任試験、来たる
子供に囲まれて悪戦苦闘する手塚が新鮮すぎた。今までの完璧人間とのギャップ。


手塚と柴崎っていい感じの二人だと思うんだよなぁ…。堂上と郁の二人はお互いまっすぐにぶつかっていく感じだけど、手塚と柴崎の二人は表にださないで探り合ってる感じが…。二人とも恋愛面ではこじらせてる風だし今後に期待…!


──3.ねじれたコトバ

「……まぁそうだ。メディアが規制される結果に興味を持たない人間が多かった。現状良化法が撤廃されてないこともそうだ。言葉が規制されるということに問題意識を持つ国民が少ないから良化法は成立したままでいられるんだ」

(引用:図書館危機 P163/有川浩)


メディア良化法に対する堂上のセリフ……これは印象に残ったね。国民が無関心だから悪法が成立、維持されて、表現の自由が規制され、知らず知らずのうちに言葉が狩られていく…。


現実社会にも通ずるところがあってちょっとぞっとする。無関心でいることの何がいけないかを体現してる。騒がれる頃にはもう手遅れになっているって意味がよくわかる。



4.里帰り、勃発──茨城県展警備──

「こなうえここの防衛員に何かあったら、あたしは関東図書基地に帰還して報告書に全部書く。関東図書隊の隊員こ査定評価は最終的には全部関東図書基地に集まるって知らない奴はいないと思うけど、一応それも思い出してもらうといいわね。あたしの制服に水かけた奴も、昨日こ揉め事仕掛けた奴も、今なら些細ないがみ合いってことで済ますけどらここがデッドラインよ。県展を守りながらくだらない嫌がらせに付き合ってる暇はないの。県展警備に対する部内者の重大な妨害として報告させてもらうから、そのつもりであたしにかかってこい!

(引用:図書館危機 P277/有川浩)


ちょっと長いけど『図書館危機』で一番好きなセリフ。郁がひたすらにカッコいい。



──5.図書館は誰がために──稲嶺、勇退──
シリアスなところはしっかりシリアスだから面白い。郁たちにとっては初めての大規模戦。戦場のリアルと、良化隊員の狂気と、実戦の混乱。


物語において登場人物の成長の様子が見られるのが楽しみの一つだと思うけど、郁は堂上の背中を追って着実に成長しているんだなぁとわかる章だった。



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