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『黒猫の小夜曲(セレナーデ)』の感想を好き勝手に語る【知念実希人】


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【小夜曲】さよきょく:セレナーデ
・オペラ風の軽い楽曲。
・恋愛の歌曲。



知念実希人の「死神」シリーズ第2作『黒猫の小夜曲』の感想を語っていく。ネタバレは考慮していないので、未読の方はご注意ください。





感想

まず表紙に目を奪われました。キレイの一言。表紙に魅かれて買ったと言っても過言ではない。そんな魅力的な表紙に負けない心暖まる作品でした。

クロ

クロはちょっとまぬけだが憎めない存在、というのが第一印象。人間とその魂への考え方は合理的で、あくまで自分の仕事が最優先。


そんな仕事優先主義の考えが、今までの『案内人』としての立場ではなく『黒猫』として人に触れることで徐々に心境・考え方が変化していく様子が印象的でした。


人間は『我が主様』の元へ運ぶ「荷物」としか認識していなかったクロが、人間との関わりを経て考えを改めていく。


人間目線でなく、死神目線だからこそ人間の愚かさや尊さ、またそもそもの、人生とは何か?人間とは何なのか?ということをクロを通して読者に気付かせ、考えさせられる。


特に印象に残っているのは

『種の進化はあくまで結果論だからね。君たち個人個人がすべきことは、与えられた時間を必死に悔いなく生きることなんだと思うよ。そして次のジェネレーションの誰かが、その想いを繋いでいってくれる。そうなれば、その人生にはきっと意味があったことになるんだろうね』

(引用:黒猫の小夜曲 P260/知念実希人)

人間は最初からなにかのために存在しているわけではない。与えられた短い一生の中で、自らの存在理由を必死に探していかなければならないのだ。

(引用:黒猫のセレナーデ P274/知念実希人)


連なる陰謀

一章ごとに「未練」を解決していくが、関係ないと思われていた一つひとつの事件が最後に繋がっていく時には、ハラハラと共にもう読む手が止まらなかった。


最初は魂(死者)と会話が出来るということで、「それでミステリーとして成立させられるのか!?」と思いながら読んでいたましたが...。


しかし、設定がよく練られている甲斐あってか、そんな心配は無用で最後まで違和感なく読むことができました。


最後まで2転3転と飽きさせない展開。
ちなみに私は最後まで犯人が誰なのか、わかりませんでした...。


最後に

第一作、レオが主人公の『優しい死神の飼い方』から読んでおけばよかったなと少し後悔しています。


もちろん『黒猫の小夜曲』からでも楽しめましたが、前作からのキャラクターが活躍している所を堪能するには、前作を知ってるのが大前提ですからね。


しかし、それを差し引いても読了後には心がじんわり暖まる満足いく作品でした。


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