FGかふぇ

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【森博嗣】『すべてがFになる』の感想を好き勝手に語る【ネタバレあり】

『すべてがFになる』
この特徴的なタイトルは聞いたことがあったし、映像化されるほど人気なのも知っていたが、何故か手を伸ばすことができなかった。


理由を聞かれても自分自身わからない。なんとなくとしか言いようがない。


ただ、もう少し昔の自分に言ってやりたい「迷ってないでとっとと読め!」と。

メフィスト賞

実は『すべてがFになる』は第1回のメフィスト賞受賞作品なのです。

私が一番好きな小説は『図書館の魔女』という作品なのですが、この作品は第46回のメフィスト賞受賞作品でした。
次、読む本に迷ったらメフィスト賞受賞作から探してみようと思ってます。

さて、感想はネタバレありなのでご注意下さい。
未読の方はコチラをどうぞ

感想

1996年に刊行された本作『すべてがFになる』だが、その事実にまず驚かされた。


というのも、事件の舞台となる研究所の設備がまさに、AIやIOT、更にはVRなど、現代に他ならないからである。


今読むからこそ、しっくりと読める作品であるかもしれない。

天才

犀川や萌絵ももちろん魅力的なキャラクターではあるが、本書においては天才・真賀田四季博士の存在感が圧倒的であった。


序盤の萌絵との会話だけで、一気に物語に引き込まれる。


そして本書を読めば、彼女の言葉に、思考にトリックに驚かされ続けること間違いないだろう。


彼女のセリフで「死んでいることが本来で、生きていることが異常なのだ」というのがあったが、既視感のあるセリフなんですよね...どこで見たかは思い出せないんですけど。


臨場感

ウェディング・ドレスをまとった死体と対面するシーンの衝撃は忘れられない。


明滅する照明に抑揚のない機会音声、耳障りなノイズに場違いなウェディング・ドレス、そして両手足が切断された死体...。


その臨場感、緊張感に読んでいて圧倒された。

F

なんといっても、タイトルである『すべてがFになる』この意味が明かされるときが、一番の鳥肌物だった。


物語序盤に真賀田博士と萌絵の会話にあった、真賀田博士の「7は孤独な数字。それにBとDもそうね」というセリフは、読んでいてずっと心の中で引っ掛かっていたのだが、まさかそれがタイトルの伏線を回収するヒントになっているとは思いもしなかった。


『すべてがFになる』
印象的すぎるタイトルにして意味不明なタイトルであるが、読んでから考えるとこれ以上のタイトルはないだろうと思われる。

犀川

大学教授である犀川創平(サイカワソウヘイ)

現実的であり哲学チックでもある彼のセリフは印象的なものが多かった。

「自然を見て美しいなと思うこと自体が、不自然なんだよね。汚れた生活をしている証拠だ。(中略)つまらない仕事や汚れた生活をしているから、自然、自然って、ご褒美みたいなものが欲しくなるんだ」

(引用:すべてがFになる P78-79/森博嗣)

他にも詳細は省くが、
「生きている」という定義。
大人になるということ。
現実とはなにか?

など、ハッとさせられるものや、感心してしまうものがあり、彼の思考や価値観もこの作品を魅力である。


『ドグラ・マグラ』

犀川と萌絵の会話の中で『ドグラ・マグラ』という小説の話がでてきます。


萌絵が「最高のミステリィ」と話すこの作品。調べてみると実在する小説なのですね、知りませんでした。


好きになってしまった作品の登場人物が「最高のミステリィ」と話すこの作品。そんなの読まないわけにはいかないじゃないですか。

ということで、じゃん!!
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表紙をみる限りクセがすごい
古本屋で見つけて内容すら見ずにひとまず買ったしまいましたが...私に読めるだろうか...


裏表紙には「これを読む者には一度は精神に異常をきたすと伝えられる、一大奇書」とある。


...なるほど、心して読む必要がありそうです。

最後に

『すべてがFになる』一言でいえば、大満足の一作。
間違いなく、今年読んだ中でベスト5に入る面白さでした。


これから森博嗣の作品を読み漁れると思うとワクワクが止まりません。