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『謎解きはディナーのあとで』の感想を好き勝手に語る。キレ者執事の軽快なミステリー【東川篤哉】



軽快なテンポと本格推理が癖になる、東川篤哉の『謎解きはディナーのあとで』の感想を語っていく。

感想

個性的なキャラクターたちが軽快に活躍していて読みやすい。その上、ミステリーの内容はとても凝っていて心地よい読了感だった。


シリーズ1作目は6話構成でページ数は300ページ強と1話あたり50ページほどしかないのだが、そうは思えないほど作り込まれている気がする。


『犯人は誰なのか?』『どんなトリックを使ったのか?』に特化してたのが印象的。犯人の細い動機などは必要最低限、さらに解き明かした推理を披露して犯人を追い詰めるのがミステリーの象徴的な場面であるが、『謎解きはディナーのあとで』ではその場面がばっさりカットされてるのが珍しいなと思った。


そのおかげで犯人の重苦しい動機を聞く機会がないので、謎解きに特化したスピーディーな読み口を与えている。(犯人が動機を語ろうとしたところを、「明日取調室で聞くから辞めてくれ」と遮ったところはさすがに笑ってしまった)


『謎解きはディナーのあとで』は、宝生麗子が影山に事件の様子を伝えて、その情報のみで影山が華麗な推理を披露する所謂、『安楽椅子探偵』と呼ばれるジャンルのミステリー形態。


そのため、読者は探偵と同じヒントを元に推理を迫られる。麗子を小馬鹿にしたような影山の台詞が推理開始の合図なわけだが、それまでにわからない事が多過ぎると「今までのヒントだけでわかるのか!?」と思ってしまうが、影山の論理的でヒントの点を線で結ぶ推理には舌を巻かれる。


前述したが、一つひとつの事件が約50ページと短いだけに、解けそうで解けない……わかりそうでわからないはとても悔しい。そして推理を聞かされてみれば、「確かに…なるほど…!」と納得できてしまうのがまた悔しい。


普段ミステリーを読まない方にも親しみやすく、そうでない方でもしっかり推理を楽しめる一冊だった。


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